SWISS PEAKS 2024

LB2~LB3(9/3 0:00~9/3 18:30)GPS距離:56.98km, 獲得標高:4354m

LB2からLB3へは主催者見積りで遅いランナーが17時間30分の見積りになっていた。LB2を関門の1時間前にスタートしているのでこの余裕を少なくとも4時間に広げてLB3でも少し睡眠を取れるとよいと思った。LB2で睡眠をしっかり取れたのでそれは可能だろうと思った。一山超えたエイド(ZUM SEE)でエイドを通り過ぎてしまいエイドの下にある街に降りて明らかに通り過ぎたことを確信。元気なのでエイドに寄らなくてもよかったが、何かしら通過チェックしていたりしないかとか、元気なうちに食べたり飲んだりしっかりしておいたほうがいいので1km程度だし戻ることにした。エイドはコースから少し入った場所にあるレストランだった。ここは暖かく快適で床にごろ寝している選手も多数。おそらくLB2で睡眠を取るほどの余裕がなかった選手たちと思われた。なにやら温かい食べ物があったのでいただくとめちゃくちゃ美味しい!思わずおかわりをして写真に取り、あとから何だったのか調べられるようにレストランの外観まで写真に撮っておいた。あとから調べたら、この地域の伝統料理の「コレラ」というものだった(名前の由来は病気のコレラである)。

気分もよくして順調に歩いていく。後半に備えて脚は使いたくないので主催者見積りの遅いランナーとのタイム差を要所要所でチェックして多少余裕があればよしという方針。気持ち悪くなることもなく2山超えてLB3に向かう最後の下りへ。下りの途中のエイドで思ったよりも時間がかかってる(余裕の広がりが小さい)と気が付いた。LB3の到着がぎりぎりになりそうか?まずいと思いペースを上げる。ペースを上げても他の選手にはまったく出会わないし追いつかない。下りきってLB3は川の向こう側を少し登り返したところにある。ここで想定外が発生。コースフラッグが提供されているコースデータGPXとまったく別のほうに続いている。仕方なくコースフラッグを追って行くがLB3からは離れる一方。関門までの残り時間は1時間30分。道路と並行に走るトレイルをがんがん走っていると選手が一人歩いているのを抜かした。選手がいてコースが合ってるっぽいと思ったが、なんか頼りなさそうな選手のように見えたので安心はできない。

トレイルが終わってロード走りになりようやく川を渡る。どうやら選手を渡らせようと思っていた橋が何らかの理由で通れなくなって迂回させたようだった。ロード脇のコースフラッグを追っていくとLB3のほうに向かい、コースデータGPXと合流したときはほっとした。しかし関門まで残り時間は1時間!少なくともLB3では睡眠はなしが決定。おそらく5km以上は迂回したのではないだろうか?LB3付近の広い駐車場を進むと「こっちではない!」という謎のスタッフに出会い引き止められる。サポーター用のIDカードを見せて何か言って「向こうだ!」と元来た道を指す。しかし駐車場の入口付近で別の人に向こうだと指示されたのはこの先。フォロワーバッグを持った人(リタイアした選手?)が何人かいたのでライフベースはどこか?聞いたらフランス語しかわからず「わからない」という顔をしている(ライフベースという単語くらいさすがにわからんか?と思った)。しばらくもめていると1人の選手があっちの建物だと奥を指したので、謎スタッフを無視して関門30分前にLB3に到着。

大きな迂回があったとはいえ、気持ち悪くも眠くもなく順調に進んできたのに関門時間に対する貯金を減らして到着したことがショックだった。レース後、他の人もLB3の時間がきつかったと言っていた。大急ぎでフォロワーバッグから食料を入れ替えて、プロテインを飲み、ガーニーグーを追加で塗ってライフベースでしかできない最低限をこなす。水を補充しに行くと360に参加している吉田さんに会った。吉田さんから「関門時間は1時間延びて20時になった」と聞く。それなら水を汲むだけでなく食事もしようと吉田さんと一緒に座って食事。吉田さんと一緒にスタートする感じかなと思っていたら、吉田さんはここでリタイアとのこと。関門時間に間に合っているのに衝撃的だったが、食べ物を受け付けずこれ以上進めないということだった。吉田さんは私よりもはるかに高齢で(私は若者か?)賭けているものの重さを考えると言葉が出なかった。

<トップへ戻る>