SWISS PEAKS 2024
LB1~LB2(9/1 23:00~9/3 0:00)GPS距離:56.17km, 獲得標高:4098m
1つめの山塊に登り始めると気持ちが悪くなってきてしまった。気晴らしにポッドキャストを聞いたりFacebookに弱音を吐いたりしてみる。ゆっくりながら樹林帯を登り、樹林帯が切れるところで寒くなったのでウインドジャケットを着た。樹林帯の上は風も吹いていて出たら一気に登って下ってしまわないと休みは取れなさそう。そのため樹林帯の切れ目で少し登山道脇にごろ寝してみる。睡眠は取れなかったが、この体調でこれ以上登って良いのか戻るべきなのか少し悩む。普通の登山であれば行くべきではないのだが、レースが始まってから1日も経っていないのにやめてしまっては、自分の能力の限度を知ることもできないし、あと1度具合が悪くなってから回復すると同じレース中にもう一度同じレベルに体調が低下することは過去の経験上ないので、体を冷やさないように注意してゆっくり進むことにした。
LB1で後ろにあまり選手が残っていない感じだったのにここまでかなりの人に抜かされているので、もう最後尾に近いと思われた。よく晴れていて星空がきれいで山頂に向かってヘッドライトの列が続いている。頂上Safischpass(2563m)を9/2 6:30に通過。ここから一気に1500mほど標高を下げる。気持ち悪いままだが、ずっと歩いているわけにもいかないので時々走りを交えて進む。下りが意外と曲者で下手をすると登りよりもダメージが大きい。標高約1000mちょっとのところまで下ったあと再び1500mの登りへ。レースのコースは標高1000mくらいまで下ったときはエイドかライフベースがあるのだが、ここにはエイドはなく次の山の上の方である。
ゆっくりゆっくり登って行くがこの調子だと次のライフベースの関門に間に合わないかもしれない。関門に間に合うだけでなく睡眠を取れるだけの時間を残して到着しなければならない。次の山の山頂付近で再び廣瀬さんに追いつかれた。LB1でかなり長い時間睡眠を取ってから来たらしく調子はよさそうだった。660は360と関門時間が異なるのでちょっとしたギャップが生じる。廣瀬さんは次のLB2は素通りするつもりのようで走って行きますねと下りを走って行った。廣瀬さんを見送って「下りくらい自分も走れないかな」と走ってみると走れるようになっていた。LB2に睡眠時間の余裕を残して到着できるか?と思い、どんどん走りちょっとした登り返しもあったが登りも走りLB2に18時に到着。ここの関門は翌1:30なので睡眠時間も確保できた。
LB2ではまず提供された食事をしてシャワーを浴びてから仮眠室に敷かれたマットで寝る。4時間ほど眠って23時過ぎに起きた。それからコンタクトレンズを入れたり次の昼間のために日焼け止めを塗り、足首のテーピングをして、ガーニーグーを塗り込み、最後にエイドの食べ物を少しつまんで24時20分に出発。