Yukon Arctic Ultra(下見編)
ネイティブカナディアンの教え
オーバーナイト後の夕方からようこさんとネイティブカナディアン(先住民)のポリーンさん(と旦那さんのロジャーさん)宅を訪問。北極海のほうの出身らしい。 食事をしながら今日の主題の2分でできる焚火の実演以外に聞きたいことを質問(ようこさん通訳)。つま先の冷えについて聞いてみるとネイティブが使うモカシンというシューズを貸してくれるという。ネイティブはこれで狩りにも出るそうだ。試し履きしてみると非常に軽い。 モカシンを履いて焚火の講習のため近所の森へ。裏面も動物の皮一枚なので雪の斜面はグリップが効かずかけ降りるしかない。とても裸足系なシューズだ。これといった防寒をしていないのにまったく冷えない。
焚火講習は言葉で表現してしまえば日本でも普通におこなわれていることと一緒。針葉樹の上のほうは緑の葉が付いているが根元のほうには枯れた小枝がたくさんあるため、それを大量に集めて火を付ける。マッチだけでなくライターも持っていくように言われた。 ネイティブの教えとして「火の中には家族が見える(心細さがなくなる)」「火に語りかけてください」「故郷の土をお守りに持っていくといい」とのことだった。 雰囲気がとてもよく楽しい訪問だった。特にモカシンはおもしろいメインシューズにしたい(かっこいいし)。ただ濡らしてはいけないので川(もちろん基本的に凍っているが)ではオーバーシューズ常用になるかもしれない。雪の場所なら低温で溶けることがないので問題ない。
モカシンだとチェーンスパイクがつけれないので義務装備の滑り止めを再検討する必要がある。 モカシンで100マイルのスノーレースを18時間で走った人がいてコースレコードになっているそうだ。 口鼻のまわりは、やっぱりマフラーみたいなものでふわっと覆うのがいいらしい。 ロジャーさんはドーソンに住んでいた時、マイナス40℃ならジョギングに出かけたが、マイナス50℃になったらジョギングはお休みだったらしい。ロジャーさんは南極・キングジョージ島でおこなわれたマラソン大会に出たことがあるそうだ。 櫛田さんに借りていたものを返しに行く。大変お世話になりよいご指導をいただきました。