Yukon Arctic Ultra(下見編)

オーバーナイト

オーバーナイト練習に出かける。準備に手間取り12時10分出発。本番に近い重さになるように紙パックに水を入れて積んだりしている。すぐに氷の塊になるだろう。 明日の朝までと時間があるので山の向こう側にあるフィッシュレイクを目指す。 ソリを引いてトレイルを歩くと今まで単なる数字だったレースデータが現実のものになり涙が出てきた(恐怖心?)

フィッシュレイクまではずっと登り。ソリが重い。焦らずじわじわと登り続ける。そして日没。 水が少なくなったためお湯を作って魔法瓶に入れる。気温はマイナス14度で作業しやすいが、マイナス30度で同じことができるのか?同時にカップメン(リフィル)を食べたがプラスチックが硬くなって麺を取り出せない。お湯につけてプラスチックを柔らかくして麺を取り出した。レースのときはあらかじめ剥いでおかなければいけない。

山の向こうのフィッシュレイクが見える場所まで来たがフィッシュレイクに降りる道が見つからない。 昼間ならフィッシュレイク方向に向かうトレースを追いかけてみてもいいが(フィッシュレイクが見えているので)さすがに知らない場所で夜中に怪しいトレースにソリを引いて入りたくないので一番メジャーそうな道を辿る。ときどき道を示すポールが立っているのでトレースが消えてしまっている場所でも安心して進める。 標高1500mまで登り眠気と空気の薄さが来たので引き返し始める。ペースが上がらないので設営練習も兼ねて短くテント泊していくことにする。

夜1時にシュラフに入るためにシューズを脱ぐとソックスがびっしょり濡れている。シールスキンズで外からは防水になっているので自分の汗。シュラフに入っても湿っているところがどんどん冷たくなっていくが、ふと気がつくと3時。一瞬で寝た? メリノウールとシールスキンズを脱ぎ、片足をメッシュソックスとテントシューズ、片足を素足にテントシューズにしたら、素足のほうが暖かい。メッシュソックスでも一度水が着くと冷える原因になる。 4時30分に撤収。滞在4時間の内訳は睡眠2時間、実験食事1時間、設置撤収1時間だった。 来る時はほぼ全て登りだったため帰りは速い。最後のロード7kmが眠くなってペースが落ちた。10時20分帰着。

出かけていた時間は22時間10分、移動距離50km、GPSによる動いていた時間は12時間なのだが登りでペースが遅いところが停止時間にされている気がする。 1日だけでけっこう疲れたのに50kmしか移動できてなく、完走ペースを下回っているのは残念な結果で、このレース自分にとっては難易度がだいぶ高いなと改めて思った。ソリにとって悪条件の前半登りっぱなしと風邪っぴきという条件ではあるけど(ただいま風邪振り返し中)。