Yukon Arctic Ultra(本編)
1人ユーコン2回目 Day 2
朝を迎える前に寒くて目を覚ます。気温はマイナス2度。数字上は全然寒くない。マットが地面からの冷えを防げていない。 前回はサーマレストZliteSolで大丈夫だったのに今回は完全に雪の上だからか明らかに冷たい。シュラフの中が濡れているのかと思うほどだ。 あとは寝るときに脱いでシュラフの中に入れてあるsealskinz。これは本当に濡れている。内側は湿っている程度だが気温が上がったため雪が溶けて外から濡れている。 シュラフの中に濡れたものを入れて寝て乾かすというのは無理だと思った。少なくともレースのように停滞時間が短いものは。凍らないようにすることと、 最初に着用するときに温かくなっていて身につけた瞬間に体力を奪われないようにする程度と考えるのがよい。あと焚き火でも完全に乾かすのはまず無理だと聞いた。
8時過ぎに起きて朝食にし、800mlほど残ったサーモスのお湯を温めなおす。雪から作らなくてもこれだけで帰りの分までまかなえるかどうか?喉からからでも帰着後に飲み食いできればよいということで。 9時行動開始。またちょっと遅くなってしまった。フィッシュレイクを歩き回り、凍った湖の真ん中で休憩したりのんびり過ごした。気温も0度くらいで普通にそこにいても寒くない。 12時に戻り始める。少しのんびりしすぎた。ようこさん宅帰着は日没後になりそう。
ソリを引いて出かけるのはこれで最後なのでGoproやデジカメで撮影したり残りの時間を精一杯楽しんだ。フィッシュレイクから櫛田さん宅近くのトレイルに降りたところでお湯を使い切る。 残り13kmくらい。途中からやっぱりヘッドライト点灯。トレイルから道路に出たときにはすっかり夜。昨日からの一日で道路の様子が変わっていて路肩の雪がだいぶ溶けてなくなっていた。 交差点など車が多く通るところは雪がなくなって完全にアスファルトになっているところもある。ときどきごりごり音を立ててソリをアスファルトの上で引くことがある。 ソリをもっと長く借りていたとしても移動不可能になるな。ようこさん宅到着は20時30分。33時間10分、75km。
これでユーコンでのソリ練習は終了した。下見、レース、レース後を合計すると300km以上ソリを引いてユーコンを歩いたことになる。試しておくべきことはだいたい試せた。 来年出場できる状況を作って、マイナス40度の対策をして、来年もぜひマイナス40度まで冷えてほしい。