Yukon Arctic Ultra(本編)

1人ユーコン2回目 Day 1

前回のソリ練習でもう終わりにして後は帰国日まで町に行ったりだらだら過ごそうと思っていたのだが、フィッシュレイクの氷の上をもう一度歩きたいと思い、一人ユーコン二回目を実施。 せっかくフィッシュレイクまで行ったら自分の写真も撮りたいし、オーロラが出たら写真に撮りたいので、ようこさんにカメラの三脚のネジを借りようと思う。 ところがストックを持って来て取り付けて部分を見るとネジだけがなかったのが土台まで落として来てしまっていた。土台部分はGoproを付けれるようになっているので、 これでGoproの自分撮りもできなくなってしまった。仕方がないのでようこさんに大きな三脚ごと借りる。

今日はベイパーバリアはおこなわない。がっつり動いてどのくらいソックスが濡れるのかを再度確認する。また荒れたトレイルを楽に歩けるのではないかとスノーシューを持っていく。 スノーシューはレース期間中にまとまった雪が降る予報が出た場合にドロップバッグに入れようと思って持っていていた(たぶん使わないけど一応という感じで)。 準備に手間取り11時20分に出発。夜早めの時間にフィッシュレイクに着きビバークして明日の朝フィッシュレイクで遊んで午後早い時間に帰ってこれればという計画。 なくなったGoproの取り付け部が道に落ちていないかと、前回戻ってきたときの歩いた場所をなぞってみる。すると見つけることができた。助かった!

トレイルの入口でスノーシューを履いて歩き始めると前回よりも格段に歩きやすい。重量が増えているのに重さは感じない。 さくさく歩いているときふと「ガソリンストーブのポンプはどこに入れたっけ?」と思う。 重要装備が荷物のどこにあるのか思い出せないのは気持ち悪いので荷物やポケットを漁ってポンプを探すが見当たらない。 基本的に前回の荷物をソリに乗せっぱなしでいて、それを持ってきているのになぜポンプだけないのか。 なくても焚き火でお湯わかせると思ったが、たかが練習でストーブを使えないリスクを取りたくないので戻ることにする。 もう10kmくらい進んでいるので往復で20kmのロス。20kmという距離は時間にするとちょっとした補給の時間を考慮すると約5時間にもなる。 朝出発するつもりだったのが実質夕方出発というまったく違う行程になってしまう。

ポンプは部屋に置いてありそれを持って再スタート。17時20分、もうすぐ日が暮れる。。。フィッシュレイクのがっつり登りに入るときにはすっかり夜に。 薄っすらとオーロラも出ていたが今日は薄曇りなので写真を撮りたいほどのオーロラにはならず。暗い山を歩いていると「もし自分と同じことをしている人に出会ったら怖いだろうな」と思う。 夜23時過ぎに下のほうから猛スピードで上がってくるスノーモービルがあった。男女2人乗りで「Helloー!」と声をあげて走り去って行った。東京で言うと夜の首都高ドライブというところだろうか。

23時半ごろ稜線に登りきる。ホワイトホースの夜景が見えるのはここまで。先に進むとフィッシュレイクが見え始めホワイトホースは見えなくなる。 フィッシュレイクのほうに降りて行って樹林帯に入るする手前にツェルトを張る。風もあるし本来は樹林帯に降りてビバークするべきだがオーロラが出たら写真撮りたいし、 見晴らしがよければフィッシュレイクの向こう側の山が朝日で赤く染まったりしないかなと考えた。風の中でツェルトを張るのは少々手こずった。おそらく2時ごろ就寝。