Sahara Race Namibia 2016

サンドウィッチ・ハーバー

朝起きるとわたるさんから「いつの間にか必須装備にポンチョが追加されている」と連絡が入った。割と最近になって追加されたらしく事前に自分の装備リストを作成して準備をしていると漏れてしまう。しかし今日は砂漠ツアーに申し込んでいてもうすぐお迎えが来てしまうのでポンチョはまきちゃんが探しに行ってくれることになった。スーパーにあったという情報もあるらしい。

ツアーの迎えは8時30分ごろゲストハウスに来てくれるためチェックアウトしてゲストハウスの受付で待たせてもらう。一度ゲストハウス前に車が止まりすぐに行ってしまったので、置いて行かれたかと焦ったが9時ごろ迎えの車がきちんとやってきた。 ゲストハウスはウィルビスベイ側の街はずれにあるため車にはすでにツアーの参加者が全員乗っていて自分が最後のピックアップ。わたるさんと若岡さんも乗っている。ゲストハウスをチェックアウトしたのでスーツケースをツアーの車に乗せて行ってしまおうと思っていたが荷物スペースがなくゲストハウスで夕方まで預かってもらうことになった。

車は砂丘と海岸線の間の道路を100km/hほどで飛ばして40km南のウォルビスベイに到着。ここから少しずつ南へ移動しながらフラミンゴがたくさんいる公園や塩湖(塩を生産している)を見る。塩湖からはでこぼこの未舗装の道に入り時々背の高い植物の間を通り抜けながら進む。もしかしたらレースでここを通るのではないかというくらいRacing The Planetのレースでありがちな道の雰囲気だった。

しばらく進むと車は海岸に出て砂浜を進む。途中でジャッカルとアザラシを見つけた。砂浜はだんだん狭くなり、砂浜の左手は砂丘の壁、右手は波打ち際になった。ときどき車から降りて砂丘を登ってみたり海岸を歩いたりする。少ししてから車で追いついてきてピックアップされるが一度車がスタックしてみんなで押して砂から脱出した。サンドウィッチハーバーが近づくと砂浜の幅はとても狭くなり波が引いた瞬間を狙って加速したり、渡り切れなくて車の横に波が当たって押されたりするようになった。

12時30分ごろサンドウィッチハーバーに到着。海側に細い半島がありその内側が干潟になってフラミンゴがいる。その干潟の陸地側に到着したため直接海は見えなくなっている。ここでフリーの時間になりガイドさんが昼食の準備をしている間に砂丘を登る。なかなか進まず息を切らせて砂丘を登っていくとサンドウィッチハーバーの全体像が見えてきて海もよく見える。砂丘の山頂付近は大西洋からの強風で風に向かって立つのが大変なほど。砂が舞う様子がよくわかる。景色のよいところで写真を撮りまくってから砂丘を駆け下りた。

昼食後は車で砂丘ツアー。ジェットコースターのように砂丘で車を走らせる。よく横転したり砂にはまって動けなくなったりしないなと感心するほど急なアップダウンを走る。ときどきある超急斜面(ほぼ壁)ではエンジンを切って砂の上を滑り落ちるのに任せる。砂が鳴く音がはっきりと聞こえる。景色のよいところで車から降りたり、砂丘の尾根を駆け下りたりして遊んだ。

帰りは波打ち際の細いところを通らず植物が点々と生えている海から少し内側に入った場所を通る。ぱっと見道とわからず(ときどき轍がある程度)よく迷わないなと思っていたら、一度行き止まりになって少し戻って方向を変えていた。サンドウィッチハーバーのツアーはたくさんあるので行きと帰りの道を変えることで対面通行にならないようにしているのかなと思った。

帰りの車は疲れて眠かったのでうとうとしているうちにスワコプムントに到着。ゲストハウスでスーツケースをピックアップしてツアーの車でスワコプムントホテルまで連れて行ってもらう。ゲストハウスを去るときはオーナーが熱く送り出してくれた。もしまたスワコプムントに来ることがあれば(ないか?)同じゲストハウスでいいなと思った。安いし、きれいだし、居心地もいいし。

スワコプムントホテルに到着してツアー終了。 スワコプムントホテルはさすがにRacing The Planetで使うホテルだけに高級。広々とした中庭にプール付き(人は入らないだろうから池?)。チェックインしていたらアタカマ砂漠で一緒だったメイ(通称)に出会った。日本の取材のコーディネーターとして来ていた。かつて一緒に砂漠レースを走った人はみんな次の場所に活動を移しているため、古い砂漠の友人との再会はとても嬉しい。

いつまにか必須装備のポンチョはまきちゃんが買っておいてくれたので明日のブリーフィングのときに渡してもらうことにした。助かった。若岡さんと待ち合わせてストランドホテルのほうに夕食に行く。到着した日本人がそちらのほうに集まっているらしい。ストランドホテルに隣接するレストランは日本人だらけだった。今回は日本人が40人以上参加するため(日程がGWに重なったのが大きいのだろう)すごい人数だ。ただこれだけ参加人数が多いとトラブルも発生しているもので、飛行機の遅延で北京で動けなくなっている人、荷物が届いていなくてこのままだとレースに出れない人(多数)が発生していた。

レストランの食事は注文してからかなり待たされて(1時間以上?)空腹がつらかったが時間がある分お話しする時間が取れたのでまあよかった。隣の席の吉澤さんはウェザーニュース社に勤務していて自分もかつて気象業務に関わっていたことを話して盛り上がった(笑) 夜は明日の装備チェックに備えてざっくりパッキングして就寝。