The Last Desert

エル・チャルテン

朝6時半に起きて朝食。荷物をまとめて7時35分に宮里インを出る。とてもいい天気。 今日は昼にはチャルテンに到着するのでもし現地に到着して天気がよければホテルにチェックインしてすぐにトレッキングに出かけてしまうつもりだ。 雲がかかってなかなか姿を見せないというフィッツロイに対面したいため、少しでも可能性が高くなるように動きたい。 朝早く人の気配がほとんどない市街地を通り抜けバスターミナルへ。7時50分到着。バスは8時なので少し時間に余裕を持ったつもりだったが・・・。

バスターミナルの係員に宮里インでバスの予約をしてもらった紙を渡すと「これはバウチャーだから中の窓口で発券してもらってこい」とのこと。 建物の中に入りそれっぽい窓口にバウチャーを出すと「向こうの窓口だ」と指さされそちらには数人の列ができている。 出発時間に余裕がないため若干あわてつつ列に並ぶ、しかし自分の番が来ると「これはこの窓口ではない」と。 窓口は3つオープンしていたため最後に行っていない窓口へ。すると窓口が無人になっている。 若干いらいらしながら待って8時ちょうどくらいに係員登場。ぎりぎり間に合ったような気がするとほっとしたが、 チケットの発券はこの窓口でよいようだが「隣の窓口でパスポートをチェックしてもらってから戻ってくるように」と 最初に行った窓口へ戻される。言葉がよくわからずに突撃している自分に落ち度があるとはいえ、最初に行った窓口が手続きの最初っぽいので、 最初になんとかならなかったのかーと思う。隣の窓口にパスポートを出しつつ8時を過ぎてしまったので、 手続きは進めてもらいつつ一度バスの場所に行き「発券してもらっているから待っていてくれ」と伝える。無事に発券されて乗車。セーフ!!

そこからは快適なバスの旅。チャルテンまでは220km程度なので3時間くらいで到着するかな。 のんびり外の景色を見るが町を出ると砂漠っぽい景色のままほとんど変化しない。 一応植物はあるので砂漠というわけではないかもしれないが背の低い植物が地面に寝そべっている感じなので、 降水量は少なく砂漠系の植物が生えているのだと思われる。 バスは途中でドライブインのような場所に寄る。荒野の中に突如カフェ兼トイレの建物が現れた感じで屋根には「HOTEL LA LEONA」と 書かれているが宿泊できるのかはわからない(需要があるかもわからない)。 他に通りかかるバスも必ずここに立ち寄ってトイレ休憩を取っているようだ。 ここにはさまざまな都市への「あと何キロ」の標識があり東京も書かれていた。ここに札がある中では東京が一番遠く21041km。 2番目の都市が14912kmなので圧倒的に遠い(2番目の都市はたぶんエルサレム、JERUSALEMと書かれている)。 パタゴニアから見ると日本は相当世界の果てなのだろう。10分間の休憩の後出発。

熟睡してしまい気がつくとバスは停車。国立公園の管理事務所らしい。 乗っている人が手ぶらで続々と降りて管理事務所のような建物に入っていくのでついて行って様子を見る。 おそらく現在地はチャルテンの町の近く、あるいは到着したと思われる。 管理事務所の中はパタゴニアの自然についてのちょっとした資料館のようになっている。 ここを見学させるためにバスが止まったのかトイレ休憩なのか判断つかないが特別なこと(国立公園の入場料が発生するとか)は なさそうなのでバスに戻って待つ。管理事務所から帰ってきた人々がみんなパンフレットのようなものを持っていて見ていると中は地図になっているようだ。 あれは入手しておきたかったなと思う。しばらくしてバスが動き出す。すぐにチャルテンのバスターミナルへ到着。 さきほどの事務所は町の入口だった。

バスターミナルでみんな下車していくが自分は宮里インから「バスターミナルでは降りず、その先のランチョ・グランデに行くと 次のホテルの人が迎えに来ている」と聞いている。しかし一応バスから降りて運転手に「このバスはランチョ・グランデに行くか?」と 聞いたところ、このバスはここが終点でランチョ・グランデに行くならタクシーで行けと言う。 すぐにタクシーの人がやってきて20ペソだと言うのでおとなしくタクシーで行くことにする。大した距離もなくすぐに数分で到着。 案内されたランチョ・グランデはホテル&カフェのような場所だったので「バス停に行きたいんだ」と伝えると「ここで間違いない」とのこと。 こちらのバス停は明確にバスが来るとわからないような場合も多いのでとりあえずはここでOKなんだろう。 しかし迎えに来ている人とはどのように会えばいいのか。タクシーならばホテルに直接行ってしまったほうが確実だったのだが。

宮里インのオーナーからはホテル(POSADA EL BARRANCO)はランチョ・グランデから150mくらいと聞いているし、 周辺には建物もそんなに多くはないので迎えの人に会えなければ、適当に歩き回れば見つけることはできそう。 気を取り直してカフェで食事をしながら様子を伺うことにする。建物の外にバスが止まった。 ホテルから迎えが来ていればこのバスに合わせて来ているかもしれない。急いで外に飛び出すと、 先ほどまでカフェにいたおじさんがバスを覗き込んでから戻ってきた。 カフェに戻りれなっちに「もしかしてあのおじさん」と言うとれなっちが話をしに行ってくれた。

れなっちは会社業務で英語の勉強を必須にされていて短期留学もしたのだが、実は自分と大して英語力は変わらないらしい?(笑) ただヒアリング(と文法も)に関しては短期留学の威力があるのできちんと会話しなくてはいけないときは大助かりだ。 正確には英語力全てについて自分よりは全然上なのだけど、私はさすがに砂漠旅行5回目なので突撃してなんとかするとか、 行動パターンや話す内容がある程度決まっているので、場数の違いで戦力になれているというのが本当のところ。

おじさんはホテルのお迎えだということが判明したが、カフェで注文したハンバーガーが来てしまったので食べている間待ってもらう。 おじさんもバスにいなかったのをやばいと思ったのか、会えてほっとした様子でにこにこしていた。 お互いにまさかバスが来る前からカフェで近くの席に座っている人が待ち人だったとは!と思っていたことだろう。 無事にホテルにチェックインし、さっそく出かける。風が強く時々雨がぱらついているが、 とりあえず今日のうちに町の様子を把握し地図を入手しておきたい。バスが到着したときに国立公園の管理事務所で配っていた パンフレットが気になるので散策しつつ管理事務所を目指す。

管理事務所に入ると壁に天気予報のようなものが張ってある。紙には日時と風速や気圧などの数値が書いてあるがいまいちどう読むのかわからない。 れなっちと辞書片手に「あーだこーだ」やっていると事務所の係員が説明しましょうかと声をかけてくれた。 明日の天気は「晴れ・強風」、明後日は「ときどき晴れ・微風」らしい。明日はたぶんフィッツロイを見ることができるよいコンディション、 ただし風が強いので登山道は気をつけてということだった。 言葉通りならなかなか見れないというフィッツロイが明日好条件になるというのはラッキーだ。地図はここではもらえないようだ。 バスで到着したときのみもらえるのか?仕方ないから帰りにお店でトレッキング地図を買っていこうと思う。

滞在期間中で今日が最も天気が悪そうなので、管理事務所のそばにあるトレッキングコースをたどってみることにする。 エル・チャルテンの町を見下ろす丘に登るくらいの短距離・短時間のトレッキングである。ゆるい傾斜を登り少しずつ標高を上げる。 30分程度で丘の上に出ると風が非常に強い。風に向かってまっすぐ立っていられないくらい。 とりあえず町を見下ろせる場所まで行って町の全景を見る。バスターミナルが町の南側の入口で、宿泊するホテルは町の北の端に近い。 ホテルからバスターミナルは写真を撮りながら歩いて15分程度だったから町の全長はぜいぜい1kmくらいということになる。 どこが中心部かわからないくらいの小さな町である。

チャルテンの町と反対方向に向かうトレイルの分岐があったためそちらへ向かう。 丘と丘の間を抜けて町と反対の南側の展望が開けている場所に出た。チャルテン側は曇っていて時々雨が落ちてくるが、 徒歩30分くらいのこちら側は晴れていて遠くまで見渡せる。元来た道を引き返し町に帰っていくとだんだん雲が取れて日が差してきていた。 天気が回復して人も外に出始めたようだ。大きなザックを背負ったトレッカーの姿が多くなっている。 日没が遅い(21時ごろ)ため、動き出しが遅くても近場のトレッキングならできるため動き出したのだろうか。

自分は明日のフィッツロイトレッキングに集中するため今日は時間は早いが宿に帰って旅の記録でもつけることにする。 16時30分ごろホテル戻り。20時30分ごろ夕食に出かける。ふとフィッツロイの方角を見ると雲が薄くなってシルエットが ぼんやり浮かび上がっているような気がする。夕食はスパゲッティとピザとサラダ。バターのスパゲティがとてもおいしい。 ボリュームもあるがおいしいのでがんばって完食。値段も2人で155ペソと満足度に対するコストパフォーマンスはよい。

大満足で店を出るとフィッツロイがどーんと見えている!見るのが難しいと言われている山がこれほどあっさりとクリアに見えるのは幸運! 町からこんなに大きく見えるとは!と興奮して写真を撮る。町の入口の看板の後ろにフィッツロイが見えるように写真撮れるはずと 町の入口まで行く。日没の時間を過ぎ暗くなっていく中ではあるが迫力あるフィッツロイの雄姿を楽しむことができた。 これは明日のトレッキングが楽しみだ。