第31回富士登山駅伝
2006/08/06(日)
No.2 レース当日
レース前日へ 選手の記録へ
■8月7日(日)
目が覚めると4時半くらいでちょうど日の出が見れるくらいだったので山小屋の外に出る。 普通の登山者や山小屋に宿泊していた選手、サポートも外に出てきて日の出の見物。 日が出た後は、まだまだ時間があったのでもう一度寝ることにする。 下界のメンバーはそろそろ動き出しているころだと思う。ごろごろしていると5時半くらいから 食事が始まった。でも、まだ早すぎるだろうと布団に寝転がってのんびりする。 7時近くになって食事をする。ご飯、味噌汁、漬物はおかわり自由で、卵は1人1つ、ハムは1人2枚。 自分が走るのは11時ごろなのでお腹が空かないようにご飯をおかわりしてたっぷり食べておいた。
7時半ごろ7.5合の砂走館に宿泊していた許田氏がぶらりとやってきた。散歩感覚で来たようだ。 そろそろ下界では緊張感が高まっているころだと思うが山頂はいたってのんびりムード。 もっとも許田氏は上位に入ることが予想されるハートブレイクで走るので、 実は緊張してじっとしていられなかったのかも?

下界から携帯のメールで状況報告など来ていたのでこちらの状況も各メンバーに送信する。
【7:19】Subject: 一区より
一区は快晴、29℃です。非常に暑いです。トラブルなくつながるよう、白樺、頑張りましょう!

【7:39】Subject: 山頂区より
山頂区、晴れ、寒いです。選手は白樺、東大とも体調良好です。もしタスキがつながらなくても4時間40分切れるように頑張りましょう!

【7:47】Subject: 青年の家より
気温はさほどではありませんが日差しが強く、ロード区間、特に復路は厳しい照り返しが予想されます。先ほどコールが無事終わりました。

8時半ちょっと前に山頂区スタート地点の7.5合目に降りていく。7.5合目ではすでにかなり多くの チームがビニールシートなどを敷いて準備をしていた。こちらもビニールシートを敷いて準備を 始めたころ下の区間のサポートから1-2区中継所の青年の家の通過時間の連絡がきた。 今年は東大OLKのほうがかなり先行している。しかし白樺2区、3区はスピードのあるランナーなので きっと差を一気に詰めてくるだろうと予想していた。9時ごろ2-3区中継所の馬返し上からの連絡。 なんと東大OLKにさらに差を広げられていた。別に東大に勝つのが目的ではないけれどやはり燃える(笑)
9時から山頂区の選手のコールが始まった。いよいよという雰囲気が一気に高まってくる。 しかし5区の選手が走り始めてから50分は自分の番はこないので4-5区の通過の連絡を受けてから 本格的に準備すればOKかなと思い雰囲気を楽しんでいた。3-4区中継所、太郎坊からの連絡。 白樺と東大の差は全然詰まっていなかった。おそるべし東大。それにしても山頂区の不安を 取り除くために3区までの舗装路で去年のタイムよりも5分貯金ができたらいいなと思っていたのだが ここまでは去年のタイムと同じくらい。これでは山頂区が予想タイム通りだと4時間40分を切ることが できなさそうになりつつあった。4区、5区に期待しつつ待つが、去年の白樺の4区、5区は強かったので それよりも速くというのは、なかなか厳しい要求である。
5区がスタートした連絡が来る前に、早くも自衛隊の部のトップがまもなく山頂区という感じになってきたので 先に軽くアップをする。登山道はそれほど広くないので自衛隊チームがどんどんやってきたら アップできなくなってしまうかもしれない。ちょっと走っただけで心臓バクバク。やばい。 4-5区中継所2.8合からの連絡。貯金はできていなかった・・・というか去年よりもだいぶ遅れてきている。 これは山頂区で順当なタイムではタスキがつながるかも怪しい。まあ、そもそも自分の力が足りないのを 助っ人になんとかしてもらおうというのが「ちょっとなー」という感じではあるのだが。 でも東大OLKを抜いて逆転したようだ。東大OLKはだいぶ先行しているようだったのにどうしたのだろう?
ちょうど10時ごろ自衛隊トップの滝が原自衛隊のタスキ渡し。山頂区の選手の登り始めを見ていたが 恐ろしく速い。滝が原自衛隊の後はしばらく間が空いていた。今年も滝が原が圧倒的なようだ。 10時18分ごろ一般の部1位の群馬山岳連盟がやってきて山頂区の鏑木さんがスタート。 鏑木選手は日本の山岳ランナーの第一人者と言われている。それでも登っていくスピードを 自衛隊と比べるとちょっと遅いかなという感じがあった(自衛隊すごすぎ)。自衛隊の部は一般の部よりも 10分早くスタートしているので滝が原自衛隊と群馬山岳連盟の差はだいたい8分くらいということになる。

一般の部も1位の群馬山岳連盟が後続を突き放していてすでに優勝決まりかなーという感じ。 自分の準備の前に許田氏が走るハートブレイクを見送ろうと思うがなかなかこない。 今年はさらに強い参加チームが多くなったようだった。10時28分、10位くらいでハートブレイクが来た。 次はいよいよこちらの出番。小さな石がシューズに入ったりしないようにテーピングテープを 巻いてみるが足首に変な圧迫感があったのではがして何も着けないことにした。 今回使うシューズをかなり悩んだが軽いランニングシューズではなく山岳ランニングシューズ (モントレイルのHighlander)を使うことにした。280グラムと山岳シューズにしてはかなり軽いし グリップが良いので安心して走れると思う。それと自転車用のグローブ、下りで万一転倒したときの ケガ防止のためと、山頂でタスキをはずすため不器用にならないグローブという選択。
10時51分、ついに白樺5区の奥選手がやってきた!しかしタスキをつなげるためには山頂区を 50分で終わらないといけない。「それは無理だー!」と思いながら走り始める。 個人的な目標は最悪60分としている。最初の数分だけは練習通り思い切り小さなストライドで走る。 でも、やっぱり呼吸が苦しくなり歩き始めてしまった。 せめて赤岩8合の山小屋までは走りたかったが、せいぜい半分くらいまでしか走れていない。 たまにある平坦なところだけゆっくり走って赤岩8合を通過。 赤岩8合の通過は試走の時よりは2分速かったが試走は登りだけで50分かかっているので論外だ。 できればこの本番は登りを40分で行きたいところだったが早くも厳しそう。
赤岩8合を過ぎると上位の選手とすれ違うようになってきた。相変わらず歩き続けるので精一杯。 歩いているうちに試走のときにも「ここから先はもう走れない」と思った最後の平坦な場所にさしかかる。 ここで走れなかったらもう走るところはないので走るが足元がふらふらする。 そこを過ぎると岩がごろごろした急な登り。一般の登山者や大会運営の自衛隊の人達が一生懸命応援して くれるのでなんとか立ち止まらずに進み続ける。後ろを見ると白樺よりも数分遅れて山頂区に 入ったと思われる東大がすぐ後ろまで迫っていた。なんとか逃げ切りたかったが山頂目前で抜かされてしまう。
山頂の神社でタスキにハンコを押してもらうのでタスキをはずす。タスキを広げてハンコを押してらうのが 理想であるがそんなことをしている余裕はなかった。下りのタイムを取ろうと思って時計のラップの ボタンを押そうとしたらストップを押して止めてしまったので下りの時間は気にしないことにする。 登りのタイムは44分30秒くらいだった。下りは最初の岩場はゆっくり行き、下りていくとだんだん走りやすく なってくるので後半ペースアップ。コーナーを曲がるときにロープを張ってある金属の棒をつかんで 曲がると曲がりやすい。すぐ後ろに静岡東海大学がずっと張り付いていたので抜かされないように がんばって走る。途中、つまづいて転びそうになったり、勢いあまってコースアウトしそうに なったりしながら7.5合中継所へ。タスキをつなげるには絶望的なタイムで次の走者へ・・・。
サポートの佐藤くんにタイムを聞いたところ、だいたい61分ということだった。 チームの目標という意味では不十分だが、だいたい今の自分に期待できるタイムだったかなと いったところ。正直1時間10分とかかかったらどうしようかと思っていたのでほっとした。 東大の田中くんは53分くらい。ずいぶん差をつけられてしまった。下山する準備をして下山開始。 登ってくるときは富士宮口から来たが、下りは砂走りで御殿場口に下りたほうが楽だろうと判断した。 12時半に7.5合を出発し太郎坊へは14時過ぎに到着した。太郎坊のサポートの立花くんの車で 佐藤くんの車を回収してから御殿場陸上競技場へ行き全員集合した。
今回は駅伝のレギュレーション自体が直前になっていろいろ変わったらしく、 1区の距離がトラック1周分(400m)伸びたこと、繰上げスタートの時刻は12時から12時10分に 変更になったことを聞いた。繰上げスタートの時刻がスタート時間の遅れの分だけ後になったのに 結局タスキはつなげず、去年の白樺って実はかなり速かったんだと思った(自分が遅いだけだけど)。 記録の面では残念な結果になったけど楽しかったし、助っ人メンバーも「きつかったけど楽しかった(また出たい)」 と言ってくれていたので良かったと思う。また来年も出たいけどなんとかしてパワーアップしないと 自分の走る場所はないかもしれない。


区間 スタート地点名 距離(km) 標高差(m) 区間タイム
(分:秒)
区間
順位
1 陸上競技場 5.48 184 28:04 118
2 青年の家 4.64 345 22:49 71
3 馬返し上 4.54 381 23:04 53
4 太郎坊 2.84 654 34:14 69
5 二合八勺 4.24 1017 56:21 66
6 七合五勺 4.92 618 60:36 109
7 七合五勺 3.66 1017 10:58  
8 二合八勺 2.59 654 8:00  
9 太郎坊 4.54 381 12:45  
10 馬返し上 4.64 345 13:39  
11 青年の家 4.88 184 19:01  
Team白樺(No.40)
成績
4時間49分31秒
総合順位(90/120)
一般順位(60/86)
レース前日へ 選手の記録へ