Swiss Peaks 360
これからのこと
とりあえず超長距離レースはこれで十分なのでレースは終了。もちろん出たいレースがあれば出ればいいのだが、おそらくないと思う(強いて言えば北極圏)。レース直後はやっぱり完走して終わりたかったと思い、ちらっと「もう一度?」または「Swiss Peaksの100kmに出場して未踏のコースをレマン湖までつなげる?(これはけっこうあり!)」とか思ったが、人生にやりなおしなどないしリベンジもないので1回限りでいいと思った。
レースに出る動機はいろいろなことが混ざり合っているが、私の場合は以下のような優先順になっていると思う。
- ①きれいな景色を見に行く。車で行くのではなく自分の脚で前後の行程を超えていくのがよい。
- ②厳しい環境に身を置く。車で行くのではなく身一つで放り出されるのがよい。
- ③きれいな写真を撮りたい。旅の行程を記録したい。
- ④ランニングを長く続けていて走力はあるので完走というステータスを得たい
- ⑤チャンスがあれば上位を狙いたい
今までこれを全て満たすのがレースで、海外レースが初めての海外旅行だったため、レースが開催される場所はそんなに治安が悪くない、 主催者がある程度の安全管理をしている、というのは旅行を含めスキル不足だった自分には都合がよかった。 しかしこれまでのレース+旅でいろいろな環境に対応する経験を身に着け「レースである必要がないのでは?」と思うようになってきた。レースに出る優先順の低い動機④⑤にステータスを得たいというのも無くはないが、承認欲求は満たされているので(元々自分に期待するレベルが低いのかもしれない)レースである必要は薄れている。一方レースに出るということはリタイアで打ち切られるリスクを受け入れなければならず強制的に終わってしまうのは非常に空しい。
重要ではないことのためにリスクだけを受け入れていることになるので「レースに出る必要はない」という結論になる。レースに出ないということは安全管理も治安のリスクも全て自分で引き受けることになるが、そういう強さも自分が得たい要素のような気がする。海外レースに行った先でバックパッカーの方々と出会うことも多くレースの話をすると「すごいですね!」と言われるが、私からしたら「自由に長期間の旅ができるみなさんのほうがすごいよ!」と思っていた。レースでないとすればそちらの要素を強めていくことになる。
このようなことを書いておいて小心者なので何も行動を起こさず終わるかもしれないが、それもまた人生(笑) 18年前にサハラマラソンにエントリーして「レースは国内である必要はないんだ」と世界が大きく広がったのと同じような変化ができたらおもしろいと考えている。