アタカマ・クロッシング
2011/03/07(月)
Stage2 The Slot Canyons(41.8km、7:32'18、29位)
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魔の2日目。体調は良さそうだけど筋肉痛。筋肉痛でリタイアすることはないから、まあいいかと思う。 下痢止め、整腸剤、ガスター10を朝食時に飲む。CP1まではキャニオニングな感じ。川の中を進んだりもするコース。 今日は控えめに行くつもりなので人が来たら前をゆずる感じで。スタートして少しするとさっそく急な坂を下り渓谷の中へ。 今日もユーセフが先頭を追って爆走しているのが見えた。川を繰り返し渡るところで4人の集団になったので 水が深いところは手をつないで渡る。かなり助けられた。川から上がった後はシューズが重たく感じてきつい。CP1へは12位で到着。
しばらく平らなところを走り山越えルートに入る。ここは3日前にMTBをレンタルして走ったところだ。 登りが長いことはわかっていたので無理をせず歩いて進む。トンネルを潜って左に回りこみ登山のような急激な登りになる。 ここは例年トンネルを出て直進してしまいコースロストが多発すると聞いている場所。
山の稜線を進む形で前進しているとユーセフが潰れていた。抜かすときもまったく反応がなかったので(彼の性格上抜かされると付いていこうとする反応がある) 「ちょっとまずそうだな」と思う。さらに進むとコマケンさんがカメラを構えているのが見えた。岩山の上の踏み跡をたどってコマケンさんの場所を通過すると 「樺澤さーん」と呼び止められる。コースは直進ではなくコマケンさんのところで方角を変えて砂丘の崖を下って行くようになっていた。
砂の激斜面の駆け下りる。コマケンさんが右左後ろとポジションを変えながら映像を撮ってくれた。よくカメラ回しながら激斜面を下りつつポジションを 変えたり自由自在にできるなーと思った。砂丘を降りるとCP2。靴を脱いで砂を払う。ここで9位になっていたが体調が悪い。 下りなのに足が重くて走れない。こういうときは「なんでこんなことしているんだろう」と嫌になる。
少し走ってみたりしながら下りが終わり、サン・ペドロ・デ・アタカマの近くの道路を横断する。 ここからは平坦。平らなところで確実に走れるようにレースを運ばないと上位は目指せないが残念ながら走る力がなくなりつつある。 同様に歩いている選手に抜かされて行くが、その選手(ラルフ)は歩くのが速く動きはゆったりしているのにどんどん差をつけられていく。 歩きっぱなしなのに速い!しばらくして完全に見えなくなり、コースを示すピンクフラッグが見えにくくなった。蛇行してコースを探しながら進む。 CP3はまだまだ先なのに体力が急激に落ちてきた感じがあり、このままではまずいとベスパ・ハイパーを使う。効果があったのはいまいち不明。 なんとかCP3にたどり着き順位は20位くらい。ここでしばらく腰を下ろし水を飲んで体力の回復を図る。尿が出るまで水を飲んでから出発。 一時は「またやってしまった」という感じだったが、これならなんとかゴールはできそうだった。
時々走るが脚に力が入らず最後はふらふら歩きっぱなしのゴールになった。順位は29位。少し気持ち悪く脱水症状気味か。 ゴールテントに座りこんだまましばらく動けなかった。取材スタッフの岡部さんがカメラを回しつつ付いていてくれたが 「もうだめかも」と思ったらしい。自分はとりあえずゴールしたので少しずつでも水を飲んで一晩休めば大丈夫と思っていた。 自分のテントに戻って2時間以上ほとんど回復せず吐き気もあり辛い状態だったが、キャンプ地の脇にきれいな池があって 見に行きたかったので日が傾いたころ気合を入れて外へ出る。動かない体を引きずって散歩していると回復してきた。 宍戸さんは気持ちよさそうに凧揚げしている。
今日は前半が非常にきついコースで岩瀬さんと村上さんがCP2のカットオフタイムに間に合わなかったらしい。 しかし2人とも体調に問題はなかったので先に進ませてもらうことができたようだ。日本人選手は全員生き残っている。 岩瀬さんはトンネルを抜けて直進してしまい長い時間ロストしていたらしい。 ロストといえば自分もコマケンさんに呼び止められて大事にはならなかったけど厳密にはペナルティを課せられるミスだと思う。 ユーセフはリタイアしたらしい。今日の失速の原因は昨日の爆走による筋肉痛と言わざるを得ない感じだ。 筋力が落ちているところに前半の川と山のきついコースも重なってパワーダウンしてしまった。
夜には食欲も戻り明日も問題なくレースできそう。星空を見上げてカノープス、南十字、大小マゼラン雲といった南半球の星空を確認した。
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