北アルプス山岳記録 2010/08/07(土)〜10(火)
【4日目】三俣山荘〜鷲羽岳〜水晶小屋〜真砂岳〜湯俣〜高瀬ダム〜七倉駐車場
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5時ごろ起きてテント撤収。わずかに残った燃料でお湯を沸かしてコーヒーを入れる。昨日の夕方山荘で購入しておいたお菓子(オールレーズン)を朝食にする。6時20分ごろ山荘スタート。順調に行けば16時ごろには七倉に着けるだろう。鷲羽岳に登っている途中でブロッケン現象を見た。
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鷲羽岳、ワリモ岳を過ぎると1日目に雲ノ平に降りた時の分岐に到着。ここから水晶小屋に向かって登る。水晶小屋で休憩。ここから湯俣までは山小屋が一切なく長い行程になるためカップラーメンでカロリーをしっかり摂る。8時20分ごろ水晶小屋を出発して来る時に通った裏銀座縦走路へ。
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途中の巨大な岩を越えなければいけないところで団体登山の通過待ち。ガイドさんと旅行会社の添乗員さん(近畿日本ツーリストだった気がする・笑)旅行会社のツアーで裏銀座縦走ってすごいなと思った。山のレベルがどうとかいうことではなく、どんな人が参加するかわからないツアーという意味で。長い通過待ちの後、さて行くかと思うと自分の横におっちゃんが1人。「若い人が先行きな」と言うので(まあ自分が先に来て通過待ちしてたんだけど)「では」ってことで巨大岩をジャンプで駆け上がる。すると背後からおっちゃんも同じペースで上がってくる気配。なんかおっちゃんも速いぞ!?
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速足くらいだとおっちゃんもすぐ後ろからついてきてなんかあおられているみたいで嫌なのでちょっとペースアップして引き離す。ところが岩山の小ピークを越えるときに正規ルートがピークなのか巻き道なのか判断を誤ってピークに登ってしまった間に巻き道(正規登山道)にうまく入ったおっちゃんに抜かされてしまった。
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真砂岳手前の烏帽子方面(行きに来たほう)と湯俣方面(帰りの予定)の分岐のところでおっちゃんに追いつく。「僕は湯俣に下ります」と声を掛けると「僕もどっち行くか悩んでるんだよね」と言う。
(私)コースタイムは稜線行ったほうが速いですけど湯俣行ったことないんで。
(おっちゃん)僕もこの尾根は下りたことがない。キミが行くなら僕も行こうかな。
(私)湯俣から高瀬ダムは距離ありますけど僕は走って行っちゃいますから。
(おっちゃん)キミは走りもするのか。昨日向こうでレースしている人達がいたけど・・・。
(私)それに友人が出ているから応援に行ってきたんですよ。
(おっちゃん)そうか、どうりで強いわけだ。キミもしかして昨日選手と一緒に黒部五郎小屋にいなかったか?
(私)そうそう、それです。一緒にいたんですねー!
ということで、おっちゃんと2人湯俣に降りる竹村新道に足を踏み入れる。っていうか、おっちゃん・・・人に先行きなとか言って「まだ若い奴には負けん!」くらいの勢いでついて来ただろ。普通の若い奴が相手だったら絶対おっちゃんのほうが速いし。
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そして「先に行きますね」と声を掛けて下りを小走りに走りだす。竹村新道は他の多くの下山道と違って下りだしたら下りっぱなしではなく南真砂岳、湯俣岳と途中にけっこうしっかりした登りがあり非常に距離が長く時間がかかる。この辺では槍ヶ岳がよく見えるポイントらしいがすっかり曇ってしまって山は全然見えない。途中途中でカーボショッツを補給しながら走れるところは走る。(小走りだけど)マイナーなルートの割にはきれいに整備されていて走れるところが多い。とにかくおっちゃんを引き離しておかないとすぐに追いつかれそうだ(笑)
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2時間半ほどで下り切ったがコースタイムは4時間25分なので目標の50%には届かず。まだまだ甘いか・・・。湯俣を流れる高瀬川は硫黄の成分で緑色をしている。これでもう本格的な登り下りはなくあとはほぼ平らな道を七倉まで走るだけだ。食料はアルファ米以外すべて食べてしまったので湯俣温泉の清嵐荘で昼食にする。「河原で温泉に入れるって聞いたんですけど」と山荘の人に聞くと「上流方向に10分ほど行けばありますよ」という。ただ川底が焼けていて熱いのと浅いのでそんなにお勧めな感じではなさそう。帰る方向と逆の上流方向というのが面倒なので河原の温泉に行くのはやめる。代わりに高瀬川の河原で足を冷やす。暖かくないだけで温泉成分なのは川の水も同じ。
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足を冷やしていると川沿いの道をおっちゃんが歩いて行くのが見えた。もう来てるし・・・。足を拭いて出発の準備をして七倉までランニング開始。すぐにおっちゃんに追いつくと思ったのだが走っているのに追いつかない。「どこかで河原に降りて昼食にでもしているのかな」と思い始めたころ前方におっちゃんを発見する。「こんちは!」と声を掛けると「あれ?どこにいたの?」と聞かれ「山荘でお昼ごはんにして川で足冷やしていました」と応え「それにしても速かったですね」と言うと「長いこと山やっているからね。昨日のレースも若いころにあんなのがあったら出場してたな」と言う。やっぱりタダものじゃなかったんだ(笑)「じゃ走って行きますね。ありがとうございました」と声を掛けて走りだすと「また会えるといいな」と言ってくれるおっちゃん。
でも自分は人の顔覚えておくの苦手だから見かけたら声かけてください(笑)
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高瀬ダムへの道は始めはトレイル、しばらくすると軽トラが通れるくらいの道になり、最終的に舗装路になった。平坦なので普通に走っていく。急に曇って雨が降ってきた。山にいる間は天気が持ってよかった。高瀬ダムを通過し下りのロードを走る。テント泊の荷物を背負ってkm5分くらいで(笑)最後のトンネルは追いこんで七倉にフィニッシュ。湯俣から七倉まで15kmくらい。七倉山荘で温泉に入ってリラックス。外は滝のような雨になり雷が鳴り始めた。予定通り下山できてよかった。
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今回は双六岳はキャンセルしたものの日程・行程ともほぼ予定通りの内容をこなすことができた。ただ計画書は横着して休憩時間は入れず、ペースも一律標準タイムの50%で計算していたので全体的に予定に対してずるずると遅れている。今回は午後の雷がなかったから行動時間を長くすることで予定をこなすことができたと言える。今回はカーボショッツがうまくいって恒例のエネルギー切れもなかったし、トランスジャパンアルプスレースも見れたし、いい景色もたくさん見れたので非常によかった。
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■本日の成績
行動時間 : 7時間04分(標準比:46%)
標準タイム:15時間15分
休憩時間 : 1時間30分
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