防府読売マラソン
2005/12/18(日)  レースレポート
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防府読売マラソンは山口県防府市でおこなわれる大会。参加基準はフルマラソン3時間以内で 陸上競技連盟に登録している選手ということになっている(2005年現在)。 レースの前日に開会式と受付のため防府へ。ついでに防府で年末ジャンボ宝くじを購入(笑) 開会式は着席形式でおこなわれいろいろな人の話を聞くことになる。 開会式には出なくても特に問題はないのだが気分を盛り上げる意味ではやっぱり出ておきたい。

以下、レースのレポートの前に、レースに至るまでの練習内容について簡単に書いておく。
2005年5月(走行距離=279km)〜6月(走行距離=287km):スピード練習
速く走るのは苦手なので今回からきちんと「スピード練習」「走りこみ」「仕上げ」と しっかり期間を分けてトレーニングを進めることにした。5月、6月の2ヶ月間は「スピード練習」 ということで比較的短い距離をしっかり走りきる練習がメイン。現状の力を知るために5月4日に 佐久鯉マラソン(10km)に出場したところ40分8秒だった。38分を切れるかどうかというあたりを 予想していただけに思った以上にスピードがないという現実に直面。フルマラソンで2時間50分を 切るためにはこのペースで走りきらなければならない。また5月23日に横浜市スポーツ医科学センターで AT値の測定をおこなったところ3'50/kmペースあたりだということがわかった。

■主なポイント練習
ペース走5km(3'50/km)
ペース走20km(4'10/km)

3'50/kmのペースだと3〜5kmがやっとだが4'00/kmあたりだと急に楽に走れるようになるという ことを実感した。そのため上記のペース設定だとペース走5kmよりもペース走20kmのほうが 楽な練習だった。
2005年7月(走行距離=328km)〜8月(走行距離=358km):走りこみ
7月前半に少し足の具合が悪くなり練習量が落ち込んだ。中旬からは夏の走りこみを開始する。 スピード練習の間はあまり長い距離を走っていなかったため精神的にも長い距離に対するスタミナを つけることを目的とした。e-Athletesの合宿で3日間でどこまで走れるかという限界に挑戦。 そこから中3日で富士登山競走という強行スケジュールを実行。

8月は暑さに負けて長い距離の練習ではことごとく20〜25kmで撃沈、どうしても30kmに届かない。 8月下旬になって明け方早くに高地でLSDを実施しようやく40km前後の距離を踏めるようになった。

■主なポイント練習
e-Athletes合宿(7月):3日間で136km走行
富士登山競走:4時間29分55秒でなんとか完走
LSD 34〜42km(5'30〜5'45/km)
2005年9月(走行距離=302km):走りこみ
9月に入ってからはLSDのところをペース走に移行していく。 1年前に比べて確実に速くなっていることを実感する。調子に乗っていたら夏の疲労もあって 足の状態があやしくなる。去年と同じパターンになってしまいそうだったが、 アドベンチャーレースなどの予定もあったため思い切って練習量を落とす。

■主なポイント練習
30km(4'30/kmペース)
2005年10月(走行距離=363km)〜11月(走行距離=355km):仕上げ
9月末に一度足の状態が良くなったから練習量を戻したら10月中旬くらいにまたひざ痛が出始めた。 ここでeAコーチからロング走中止との指示が出て少しの間は短め15〜20km程度の練習にする。 10月下旬にはまた予定通りの練習に戻すことができ30kmペース走の翌日にハーフマラソンの大会で 負荷をかけるという今年のメインのトレーニングを実施することができた。 11月中旬以降は単発の30kmペース走に集中する。本番に向けときどき短い距離のハイペース走を 入れるが6月のスピード練習のときよりも走れなくなっている気がする。

■主なポイント練習
30km(4'30/kmペース)+翌日のハーフマラソン(4'00/kmペース)
30km(4'30/kmペース)
2005年12月(走行距離=防府に出発する12/15まで122km):調整
本番まで2週間となってからは全体的に練習の負荷を下げていく。基本的には距離を短くして ペースは本番をイメージしたものにしていくといいらしい(つまりペースは落とさない、むしろ上げる?)。 しかし寒くなった影響もあり結果的に、質、量ともに下がったような感じになった。 1週間前の練習ではeAコーチの指示で20kmのペース走を実施。今までの自分の感覚だと1週間前に 20kmは走りすぎだが、コーチの言うには今の状態ならば大丈夫ということだった。

■主なポイント練習
15km(4'20/kmペース)
20km(4'30/kmペース)
★ ここからレースのレポート ★

いつも遠くのレースに出るときには前後も休暇を取って観光する。今回も山口へは16(金)に 行き下関を観光、17(土)は開会式、18(日)がレース、19(月)は秋吉台を観光という日程。 レース前日は防府から電車で15分くらいの新山口駅前の東横インに宿泊した。 前日の天気予報では、大雪、風雪、低温注意報が出て窓の外は吹雪。「明日はレースできるのか?」 と不安な一夜を過ごす。朝起きたときも外は雪だった。道路も積雪で真っ白・・・かなり絶望的。 30分後・・・突然晴れた!これならもしかしたら大丈夫かもしれない。
9時11分の電車に乗って防府へ。防府駅から陸上競技場へは大会バスで向かう。 道路はやっぱり雪で真っ白だったが天気はこのまま回復しそうだった。 コースのところどころで大会スタッフが雪をどかしたり給水の設営をしたりしていた。 会場へは10時ちょっと前に到着。うまい具合にストーブが置いてあって風も防げる場所を 確保することができた。11時ごろからアップしたりトイレに行ったりしてスタート時刻を待つ。 参加人数が少ないせいかスタート時刻が近づいてきてもスタート付近には誰も集合していない。 周りの様子を伺いつつストーブにあたる。目の前にはゼッケン251番の選手が・・・この人は WindRunのうたきちさんではないか?ということでストーブ仲間として初対面となった(笑)
とても寒かったが日があたっていたのでランシャツ、ランパンに手袋という軽装で走ることにした。 スタート前、残り10分を切ったころようやくスタート地点へ。特に盛り上がることもなく 淡々としたスタート。天気は晴れて直射日光があるので寒さはそれほど心配していなかったが 風が強いので集団の中に入っておとなしくレースを進めることにする。序盤は1km4分ペースで 行って35km過ぎて余裕があればペースアップという作戦。これなら1km4分が持たなくなっても 粘って完走はできるかなという考え。結果としては前半で貯金を作らない方針にしたおかげで 無事完走できることになるのだった。
■スタート〜20km
とにかく集団の後ろにぴったりくっついて少しでも風を受けないように注意する。 それでも完全に風を受けないというのは不可能だし給水のたびに集団がバラけるので また集団にくっつこうとするとペースが微妙に上がったり下がったりと窮屈な走りになってしまう。 それでもだいたい1km4分のペースをうまく作ることができた。しかし15kmあたりから少し足が 重く感じちょっとまずいぞという雰囲気が出始める。今年の荒川市民マラソンで中盤で足がつりそうに なったときと同じ展開だ。
■20km〜30km
中間点を過ぎてコースの折り返しを回ると向かい風になった。なるべく一人旅にならないように 前の人についていくが、すでにかなりバラけていて集団というほどではなくなっていたので 風避けとしては使えていない気がした。25km地点手前でe-Athletesのユニフォームを着た人 (1人は自分)が3人並んだ。1人はすぐに後方に消えてしまったが残りの1人の後ろにくっついて 走っていく。30kmあたりからはしばらく風を感じなくなったが確実にペースが落ちてきて ここから先はペースアップどころではなく、なるべく落ち幅が少なくなるように粘るしかない という状況になってきた。30kmはなんとかトータルで1km4分程度で通過するが、25kmからの 5kmラップではすでに1km4分ペースを確実に下回っていた。

■30km〜40km
もう1人のe-Athletesの人とはたまに少し離れるもののずっと一緒に走って行く。 ずっと後ろにくっついていては申し訳ないので少しは前で引っ張ろうかと何度か前に出たが 引っ張るほどの余裕がなくすぐに抜かし返されてしまい役に立たなかった。 この区間はかなりきついものになったが一番厳しい35kmの関門は制限時間の3分半前に通過する。 これでとりあえず完走はできるめどは立ったのであとはタイムを崩さないようにするだけ。 練習のときからフォームに注意していればバテていても思ったほどタイムが落ちないということを 実感していたためフォームだけを意識して走る。

■40km〜ゴール
40km手前のちょっとした勾配を登るとあとはゴールまで完全に平坦で風も追い風になって 気分的にかなり楽になった。少しペースを上げていく(上げたつもり・・・)。 ここでもう1人のe-Athletesユニフォームの人を抜かして先に行く。両足のアキレス腱の 少し上の部分がひりひりと痛くなった。何がどうなっているのかわからないが痛いのはがまんするしかない。 (あとから見たら寒さで皮膚がひび割れたらしく細かい傷がたくさんついていた) そしてなんとかゴール!2時間53分28秒というタイムは自己ベストを4分ほど更新したが 正直不本意でくやしさが残った。

■考察
レース直後はかなりくやしかったが、今回のコンディションでは上出来のタイムと言って問題 ないだろうと思えた。自分でコントロールできる範囲では最高の走りができたはず。 前半風除けのために集団の中にいるようにしていたがけっこう窮屈に感じていたので もしかしたら集団の後ろにつくことを意識しすぎずにもう少しのびのび走っても良かったかもしれない。 集団の後ろにいたからといって完全に風を避けれていたわけではないので。 少なくとも一つ確実なのは普通の気象条件で走れれば今回よりも2〜3分は良いタイムが 期待できそうだということ。今のままでは2時間50分を切るのはきわどいところだが、 その近辺の力はあると確認できたレースだった。あと防府は「平坦で記録の出やすいコース」 と言われているが、そう思い込んでから走るとけっこう起伏があるように感じるかもしれない。

距離(km) 通過タイム
(時:分'秒)
区間タイム
(分'秒)
順位/全体
5 20'02 20'02 348/470
10 39'42 19'40 325/463
15 59'47 20'06 321/456
20 1:19'59 20'12 316/441
25 1:39'51 19'52 277/409
30 2:00'35 20'44 254/387
35 2:21'27 20'52 235/317
40 2:43'37 22'10 201/311
Finish 2:53'28 9'51 197/311
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