サハラ・レース
2009/10/31(土)
Stage6 The Final Footsteps to the Pyramids of Giza
Stage5(2日目=お休み)へ 帰国へ
朝5 時になるとみんな起き始めて荷物をまとめる。今日もお湯を沸かしてくれていたが出発が早く前日の情報ではお湯があるかわからないということだったので自分はバスに乗ってからドライフルーツを食べるつもりでいた。予定の6 時をだいぶ過ぎて車(ランドクルーザー)で選手の輸送が開始される。キャンプ地から7km 離れたところにバスが来ているのでそこまでの輸送。1台だけトラックのような車が来ていて荷台に人が乗って行ったので「あれに乗りたいね」という話になりランドクルーザーはパスし続けてトラックが帰ってくるのを待つ。しかしトラックは戻ってこずやってくるのはランドクルーザーばかり。仕方なくランドクルーザーに乗り込み移動開始。
車は砂地を登り、そして激下り。ブレーキ踏んでも絶対そのまま滑って行くと思われる砂の急斜面を下る。トラックの荷台に乗ってたら危険だったかもしれない。その後も不安定な砂地だが車は80km/h くらいで飛ばしてい く。前の車に追いつきなぜか追い越しをかけようとしてバトル開始。エジプシャンの運転は町でも砂漠でも熱い。途中でエジプシャンの携帯に電話がかかってきて(電波が届いている!)アラビア語の着信メロディーに笑う。なんかみんなアザーンに聞こえて仕方がないのだが。
スリリングなドライブを楽しんでからバスに乗り換える。久しぶりに文明の香りが・・・バスは冷房も入って快適。カイロまで3〜4時間の旅になるが、バスの窓からどこまでも続く砂漠を眺めながらいつの間にか眠ってしまった。目が覚めるとバスはまだ砂漠の中を走っている。カイロに近づくとだんだん建物が見えるようになってきた。市街地に入ると懐かしいクラクションの嵐と無秩序な車の流れ。
しばらくするとピラミッドが見えてきた。近藤さんに「最終ステージは1 位狙いなよ」と言われる。最後のステージはスフィンクス近くからスタートしてカフラーとメンカウラーのピラミッドの間を通って3大ピラミッド が並んで見える丘の上がゴール。距離は1〜2km くらいか?バスから降りてスタート位置につく。たくさんあま ったアルファ米とお土産用の砂漠の砂を搭載したザックは最終日なのに全然軽くなった感じはしない。しばらくして男女それぞれの優勝者が国旗を持ってウィニングラン開始。そのほかの競技者はウィニングランを見送る。今日はタイム計測はなく順位の変動はない。優勝者のウィニングランがだいぶ遠くまでいったところでスタートの号令がかかる。
序盤は意外と静かなスタート。とりあえず先頭集団へ。3 番手でスフィンクス脇の舗装路を登る。カフラーのピラミッドに近づきオフロードになったところで少し苦しくなる。後から来た数人に抜かされるがここは素直に後退し登りが終わったところでペースを上げて再び先頭集団に入る。優勝者のウィニングランに追いついてしまいそうになりペースを落とす。そのまま妙な緊張感を持ったまま優勝者のウィニングランの後に続いてゴールの丘の下へ。一度止まって優勝者がゴールするのを見送る。5 人が横並びになり1 人が「テン、ナイン、エイト・・・」とカウントダウンを始める。ゴールまでは20〜30m ほどの砂地の登り。みんなで「スリー、ツー、ワン、Go!」と掛け声をしてダッシュ!「こいつらバカじゃないのか?」と笑いが出るがあまりにも苦しい。ゴール前のダッシュ勝負に敗れ5 番手でフィニッシュ。
そしてみんなには完走のメダルが掛けられるが自分にはない。リタイア組の寂しさを感じつつゴールの先に用意されたピザとコーラで乾杯。公式の記録は残らなくても自分としてはやりきったレースなので、その証を残そうとゴールゲートとピラミッドをバックに写真を撮ってもらったり、優勝者のパオロと写真を撮ったりして楽しんだ。クレイジーマンとも再会して写真を撮った。完走者だけだと思っていたジャケットが参加賞で全員にもらえたので救われた。それから宍戸さんと凧上げする。宍戸さんはピラミッドよりも高く凧を上げるという目標で凧糸をいくつもつなげて来ていたが風向きが悪く凧とピラミッドを一緒に写真に収めることはできず。凧は回収せず上げたままエジプトの子供に渡してあげたがすぐに墜落してしまっていた。
しばらくゴールで盛り上がったあとバスに乗ってホテルへ。ホテルの部屋に入り相部屋の岩瀬さんと先にシャワーを使う権利を賭けたジャンケンをしシャワー権利を獲得。一週間ぶりに風呂に入ってさっぱりする。体重計があったので、さぞ体重が減っているだろうと思って計ったがレース前と変化なし。なんで?
夜はパーティ。ボリュームのある肉料理を堪能したあと表彰式。レースの映像上映。こんな経験をできる人がどれだけいるだろうかと思い、ここにいられることを幸せに感じた。佐藤くんがゴールしたときにアルゼンチンのクレイジーマンとメールアドレスの交換をする約束をしていたのでクレイジーマンを探すがレースが終わって普段着になってしまうとわからない(笑)けっきょく見つからず。パーティ会場から出るときにパオロが肩を叩いて「グッド」のサイン。最後に「See you again」と言って握手をして別れた。またいつか砂漠レースで会えるといいなあと思った。それまでにもっとパワーアップして英語の勉強もしなければ。
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