上級者向け地図読み講習会に参加してきました。講師は平塚晶人先生です。とにかくわかりやすく勉強になる、教え方がいいと噂に聞いていた先生なのでとても楽しみにしていました。今回は仲間うちで参加者を募ってグループで先生をお呼びしての講習会です。受講者も大会運営している人、ときどき講師もやってしまう人など上級者や経験豊富なメンバーもまざっています。
地図読み講習なので、受講していない人にブログの記事でうまく伝えることはできないので、自分の覚え書きとして書き残しておきます。
普通のことはすでに知っていることなのでさらっと流すとして、一番「なるほど」と思ったのは
「尾根の分岐にはピークがある」
ということです。稜線歩きをしていて正確な位置をつかみたいときはピークをいくつ通り過ぎたかで判断することがありますが、そのときに地図に表現されない程度の小さなピークを読み飛ばしたりする必要があります。これが非常に難しいのです。しかし尾根の分岐はピークっぽくなっている(ことが多い)という法則を使うと、現地に行かなくても地形図の等高線を読んで「ここは小さなピークになっているはずだ」というのがあらかじめ読めてしまうのです。また地形図では1つのピークとして表されていても尾根の合流の仕方から「このピークは2つの小ピークで形成されているはず」などと地図の上だけで予測できてしまいます。どのように地形が削られてピークになっていくのかと考えるとそういうことになるのだそうです。これは今まで知らなかったことで、実際に予測した通りの地形になっていることがほとんどだったのでかなりおもしろかったです。
もう1つ大事なこと。パーティ内で現在地がどこか意見が分かれたとき、現在地までに至る過程(地形がどう変化してきたから今ココとか)ではなく、現在地で見て一撃で間違えている相手を明確に否定できる材料を見つけること。過程を説明しても自分が正しいと思っている人を通り過ぎてしまった場所での情報では説得できない。また現在地でも正しい根拠ではなく、間違えている(否定的な)根拠を見つけることのほうが重要。「合っている気がするー」という材料は簡単に見つかるけど過ちを犯しやすいってことです。
今回の講習は楽しみではあったものの、学習という意味ではあまりモチベーションが高くなかったのですが(疲れていたので)すっかり引き込まれてしまいました。
今回の先生の著書です(下記URLほか数冊)。お勉強のモチベーションが高いときに読んでみたいと思います。
山岳地形と読図
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