フィニッシュして少しインタビューに応えているとマーティンが選手待機場所に車で送ると言う。もう少しのんびりこの場にいたい気もしたが体が冷えたらまずいし、スタッフたちも次の選手が来るまでは暖かくして休む必要があるだろう。次の選手がいつ来るのかをどうやって知るのかはいまだに謎だが。待機場所は学校で寝る場所は体育館。松村さんが場所とマットを確保しておいてくれた。さらに大会スタッフの方がフリーズドライの食べ物と暖かい飲み物を用意してくれたので、体育館のマットに座って食事をしながら松村さんとレースについて話をする。もう急がなくていいのが素晴らしい。たぶん疲れているはずだけど特に眠いとか横になりたいとかは思わなかった。
れなっちに電話で完走を報告して、シャワー室で体を拭いて(シャワーはボイラーが止まっていて水しか出ず)着替えて、さて寝るかと思ったら騒がしくなり体育館を片付けて出発するという。最後のランナーがフィニッシュしたので学校を撤収するとのこと。どうやら最終ランナーが来ても来なくても朝になると小学生?が登校してくるのでどちらにしても早朝に撤収しなければいけないらしい。こんなぎりぎりの運営ありなのか?これだと暗いうちにタクトヤクタックを出てしまうので私はタクトヤクタックの夜景しか見ずに去ることになってしまう。残念過ぎる―!そしてフィニッシュ地点にも駆けつけてくれたリヤカーマンの人が「8時半くらいに学校に顔出しますね」と言っていたけれど、そのときには我々はもういないという状態に。7時30分くらいに薄明るくなり始めたタクトヤクタックを出発。
大急ぎで帰る理由としてはデンプスターハイウェイが強風や悪天候でしばしば通行止めになるためらしい。一度通行止めになると何日も足止めをくらって南に帰れなくなることがある。そしてマーティンはこのレースの初期のころにデンプスターハイウェイの管理人から受け取った「まもなくデンプスターハイウェイを閉鎖する」というメールを選手に見せて「もうすぐ閉鎖されるから急げ」と急がしているという。(昔のメールを毎年見せて急がせる)
さすがに車に乗ると眠くなって爆睡しながら、でも時々目を覚まして外を見ると見覚えのある場所を通っている。イヌビックでスーパーに寄ってコーラとお菓子を買う。車は完全にレースのコースを逆走しお昼過ぎにスタート地点のイーグルプレインズ到着。部屋割の指示があるまでロビーで床に座り込んで待つ。スマホでネットしようと思ってwifiを起動しようとするとスイッチがONにならない。画面上のスイッチが操作できないグレー表示のままどうにもならないので、どうやらスマホのwifiが故障したと思われる。
午後はのんびり過ごし、イーグルプレインズのホテル周辺の写真を撮ったり、夕食時はレストランでだらだらする。wifiが復活しないので松村さんのスマホを借りて簡単にレース報告の投稿とれなっちに明日のホワイトホースのホテルの予約をお願いする。明日はイーグルプレインズからホワイトホースまで1000km近くを一気に移動するため到着が夜になる可能性があった。夜になってからホテルを探すのも大変なので。残念ながらレース本部のハイカントリーインと常宿のストラッドフォートモーテル(のキッチンがついている部屋)は明日は空きがないことは確認できている。
夜一度は早めにベッドに入ったが夜中に目が覚めたので窓の外を見るとオーロラが出ている。外に撮影に出るとオーロラはどんどん強くなりかなり迫力あり。少しの間撮影して体とデジカメを温めるために一度部屋に戻る。松村さんは寝ていたがせっかくの強いオーロラなので「オーロラがすごいです」と起こす。レース中にはできなかった撮影条件を変えながらの撮影など試し、もう一度部屋に戻って温まってから外に出るとオーロラは消えてしまっていた。それにしてもレースを完走できて、これできれいなオーロラの写真も撮れたのでかなり満足だ。
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