野辺山高原100kmウルトラマラソン
2010/05/16(日)
写真は試走のときに撮影したものです。86kmくらいの場所。(長野県川上村)

レース前日の17時過ぎに大会会場に到着。受付を済ませてからひろっちと八峰の湯へ行き温泉・食事を済ませて会場に戻る。車は受付会場のすぐ隣に停めることができた。スタート地点まで1〜2分で行ける好位置だ。 ひろっちとiwakenさんも隣近所に車を止めて車中泊なので夜はつもる話をいろいろ。 自分はたぶん23時半くらいに眠って3時半起き。ちょっと睡眠時間短いな。

朝食を食べつつお湯を沸かして水筒に入れ58kmエイドへ輸送してもらう荷物に入れる。 後半のエネルギー不足による失速と塩分不足による体調不良への備えとして 58kmエイドではカップラーメンを食べることにしている。 前半のトレイルでシューズがどろどろになったり何かトラブルがあった場合に備えて 予備のシューズを一度はエイドへ送る荷物に入れたがチップを付け替えるのを忘れて シューズだけ履き替えてしまう恐れがあるのでシューズは送らないことにした。
■58km地点に送った荷物
カップラーメン(カレー)
保温ボトル(熱湯入り)
コーラ(500ml)
ウェストポーチ
長袖アンダーウェア
替えの靴下

■スタート時の服装
ロングタイツ(SKINS)
長袖アンダーウェア
半袖シャツ
ランニンググローブ
MIZUNO WAVE LSD2(シューズ)
靴下

■荷物
ランニングザック
280mlペットボトル(エイドでボトルに水を入れ走りながら給水できるようにしておく)
ピーナッツホイップ
ウォークマン
帽子(日が高くなってきてから使用)
サングラス(58km以降で使用)
ウィンドジャケット
アミノバイタルプロ×2
4時20分ごろ荷物預けに行きゴールの荷物預かりに車のカギだけ預ける。 ひろっち、iwakenさん、M澤さん、I田さんと合流し、 M澤さんがクリールの記事を書くための写真を撮影。 それからスタート地点へ。後ろからのんびりスタートするみなさんと別れ スタートゲートの近くへもぐりこむ。(自分もそんなに飛ばすつもりはないが)

スターターはゲストの荒川静香さん(フィギュアスケーター)。そういえば大会HPにそんなこと書いてあったなと思いだす。 前に並んでよかった(笑)スタート時間が近づきウォークマンの準備をして音楽スタート。 最初はクラシックでのんびり走る予定。そして荒川静香さんがスタートの合図とともにピストルの引き金を引く・・・ が音が出ない(笑)火薬が湿っているようだ。とりあえずスタート。周りの流れに合わせてゆっくり進む。

しばらく走ると前にO澤親分。去年71km女子で優勝しているので最前列スタートだったようだ。 さらにしばらくすると後ろからT所さん。少しの間並走し来月ロゲイニング運営のお手伝いに来てくれる という話をする。そしてT所さんは前方へ消えていった。
10km地点を過ぎて林道を登る。ウォークマンの音楽はクラシックのアルバムが終わりジブリのテーマソング集になった。 適当にCDから録音してきたけどスローペースで行きたい前半としてはいい流れだ。 後ろからK田さんが追いついてきたので当分一緒に行こうと考え並走する。 井上くんが2日前の24時間走世界大会で優勝し世界チャンピオンになった話をする。 こちらもがんばらないと・・・。いろいろとしゃべりながら走るがどうも息が苦しい。 なぜか脚も重く上半身に痛みが出ている。 ウォークマンの曲はトトロのさんぽになり「歩こ〜歩こ〜私は元気〜♪」のリズムで走る。さすがにこのゆるさでK田さんについて行くことはできず単独スローペースで行くことにした。

30kmくらいで暑くなったのでアンダーウェアを脱ぎザックへしまう。ここでO澤親分に追いつかれる。 さらにNMC篠さんにも抜かされる。篠さん情報で9時間以内を狙っていたNMCのY木さんが失速していることを知る。いつの間にか抜かしていたらしい。昨日の田植えで大ダメージを負ったとか。 35kmエイドでおしるこを食べる。すぐ後ろにはO澤親分が迫っており予定よりもスローペースで 展開しているような?でも体はなぜかきついので人のことは気にしないことにする。 今度は前方にRunFieldの会員さんK選手を発見。スタッフが会員さんより遅かったらまずいかな? いやK選手は今年ツールドモンブランに出るツワモノだからいいんじゃないかとか考えながら アップダウンを繰り返して40km地点通過。登りでK選手との間がじわじわと詰まり 40kmからの下りで追いついた。声をかけてアスファルトよりも路肩の土の上のほうが脚にやさしいと 伝えて先行する。K選手はすでに脚がへろへろになってきているようだった。
42km地点では出場していないNMCのabeさんが応援に来ていて声を掛けてくれた。 この辺では音楽はB'zに。適当に入っている順番に聞いているだけだけどタイミングがいい。 いい調子で下りきって国道を渡り平坦な道に入る。50kmエイドのおいしいお蕎麦を食べ 塩分補給のため、蕎麦つゆだけお代わりした。蕎麦もあるよと言われたが以前後ろのランナーは 蕎麦がなくなっていることがあると聞いていたので遠慮しておく。

58kmエイド(折返し)へ向かってだらだらな道。うんと抑えて走っているのに体がきつい。 もしかして、また60km過ぎでバテて70kmまでの登りをよろよろ歩くパターンか?と思い始める。 しかし58kmエイドまで行けば送っておいたカップラーメンとコーラで大補給ができるので それまで我慢。58kmエイド手前では先行しているランナーとすれ違う。この区間でT所さんと すれ違わなかった。ということはT所さんは相当先行しておりかなりの好記録が期待できそう。 K田さん、篠さんとすれ違う。篠さんとは思ったよりも差はついていなかったが これから自分はカップラーメン休憩が入るので追いつくのは難しいかもしれないと思う。

58kmエイドに入るとさとしさんがアンパンマンのかぶり物をかぶるところに出会った(笑) 今日は日差しも強く暑いのにさすがアンパンマンは速い。 荷物を受け取りさっそくカップラーメンにお湯を注ぐ。 靴下を履き替えて、ザックを背負うのはここまでにし ウェストポーチにウォークマン、ウィンドジャケットを入れる。 ここまで使っていないピーナッツホイップ、アミノバイタルプロはザックと一緒に 置いていく荷物にしてしまった。ここまでピーナッツホイップを使わずに来てしまったことが もしかしたら失敗かもしれないがカップラーメンを投入すれば大丈夫だろう。 レース終盤用の防寒着と考えた長袖アンダーウェアの替えも持って行かないことにする。 今日は暑いから大丈夫だろう。カップラーメンを食べている間にK選手、O澤親分がエイドを通過していくのが見えた。
60kmを過ぎて馬越峠に向かう道へ。やっぱり体の調子が悪くペースがだんだん落ちていく。 65kmを過ぎて本格的に登り始める。あまり歩きたくないので急な坂道で少し歩いたが ゆっくりでもいいので走るようにする。なぜかだんだん体が動くようになり割と元気に71kmエイドに到着。 馬越峠へ登り開始。音楽はロッキーのサウンドトラックへ(自分にとって気合いの入る曲)。 60kmくらいで死にそうな予感がしていたときとは違ってきついことはきついけどしっかり走れる。 ということはカップラーメン食べる前は少しエネルギー不足気味になっていて ここにきてカップラーメンがエネルギーになったということかもしれない。

馬越峠を登り切ってタイムは9時間。この登りでO澤親分には追いつけると思っていたのだが姿は見えず。 代わりにK選手を発見。峠を下り始めてすぐに抜かす。残り20kmで2時間なので もしかしたら11時間は切れるかもと思い走りにも力が入る。峠の下りをkm5分半くらいで走って 少し貯金を作り最後の10kmのだらだら登りを頑張ればなんとか行けそう。 下りの途中でなんと篠さんを抜かした。相当前に行っているはずと思っていたが膝を痛めて スローペースになっているようだった。下り終わってしばらくは平地。しっかり走ってタイムを稼ぐ。 87kmエイドでは42kmの部を走り終わったnatsucoさんが応援に回っていたが、とにかくタイムを稼ぐために 必死だったので話はせず。エイドにも見向きもせず。トイレだけ行こうと思ったが1つしかないトイレは使用中だったのでそのままエイドを後にする。トイレを1〜2分待ったらそれが致命的になりかねない。

90kmを過ぎて脚が止まる。登りが走れない。スローペースで走りなんとか93kmエイドへ到着。 ろくに走れないので、ここで11時間以内は諦め。お吸い物をもらい座り込んでぐったり。 少しするとカタヒくんがやってきた。カタヒくんは「自分はトイレ行ってから行くので」と 言うがこちらは動けずけっきょくカタヒくんを座り込んだまま見送ることになった。 篠さん、K選手も通過して行くがこちらはまだ動けず。とりあえず歩けるので次の97kmエイドを 目指して出発。
97kmエイドに向かっては地獄の行軍になった。どんどん体が動かなくなりふらふらとほんの少しずつしか 進めない。意識も朦朧としてきたので頭を叩いて意識を戻そうとするが変わらず。 ウォークマンの音楽をサハラマラソンの曲にするが効果なし。 この間にいたきちさんもラストスパートな感じで走って通り過ぎて行った。 かろうじて97kmエイドに到着したが4km進むのに1時間半かかってしまっていた。 残りはたった3kmだがこの状態ではさらに1時間半はかかると思われ、それに耐えれるとは思えなかった。 しかしリタイアはしたくない。そこでスタッフにお願いしてエイドの脇に停めてある車の影で横にならせて もらうことにした。とりあえず脚に集まっている血液の流れを良くして意識がはっきりしてくれば 走れるようになるだろう。睡眠して血液の流れをリセットしようと考えていた。

スタッフに「ゴール制限時間の1時間前になって起きなかったら起してください」とお願いして寝る体勢へ。 エイドのスタッフが毛布を2枚貸してくれ1枚を敷いて1枚を掛けて寝る。 もう完全にリタイアした人と一緒。寝ているとスタッフに「エイドの少し先で嘔吐して倒れた選手がいる」 と連絡が入っていた。自分も無理して進んでいたらそうなったかもしれない。 1時間ほど寝てから起き上がると気分もよくなり走れそうな気配。スタッフにお礼を言って再スタートする。 ゴールが近づくと歩道でNMCの旗を片付けているユーコーさんに遭遇。 ユーコーさんは「あっ!樺さん」と驚きゴールの写真を撮ろうと旗を持ってゴールへダッシュ。 そしてなんとか13時間11分19秒でゴール。
ゴールではNMCのみなさんが「樺さんはどこに消えた?」と心配してくれていた。 93kmで篠さんが目撃しているのに、その後ろからきたサンタさんは会ってなく それなのにゴールもしないまま1〜2時間経過という謎な状態になっていたので。 タイムも内容もぼろぼろだけどゴールできて本当に良かった。 100kmはこれで完走2・リタイア2で完走率5割。タイムが悪くてもリタイアしたときよりは全然気分がいい。 レース中に昼寝をするという伝説も作れたしまた次にがんばろう。

今回は「またやっちゃった」というレース展開だったが80km地点でまだ勝負をかけれるくらい 元気だったのは初めてのこと。やっぱり脚力よりも補給下手(動きながら食べれない)という 問題が大きく、今回割と持ったのは58kmエイドで座り込んでしっかりカップラーメンを食べたのが よかったのだと思う。しかしいつまでもこんなことやっているわけにもいかず、 そもそも荷物を送れないレースもあるので今後はしっかり走りながら食べれるように 普段の練習もそういう状況を意識して取り組んでみようと思う。 つまり今までは基本フルマラソン練習だったところをウルトラマラソンやトレイルランニングに 特化した練習を入れていこうと思う。しばらくフルのスピードを意識しないでやってみて どう進化するかというところです。たぶん砂漠レースにはいい影響になるはず。

それにしても走りぴと(井上くん)は24時間走で世界一(アジア新記録273.708km)になったのに自分はたった100kmもまともに走れないとは!

■良かったこと
ウォークマンで音楽を聴きながらはけっこういい(特に前半の体力温存部分)。
58kmに送ったコーラが非常に良かった。
馬越峠の登りを走れたこと。
後半のエイドにはコーラが出ているところも多くコーラのペットボトルに継ぎ足しながら大部分の給水をコーラでまかなった。(1.5リットルくらい飲んだと思う)

■悪かったこと
ピーナッツホイップを使わなかったこと。
アミノバイタルプロを使わなかったこと。
→油断せずきちんと補給しましょう

■タイム
〜10km : 51'57
10〜20km :1:03'30
20〜30km :1:03'06
30〜40km : 56'37
40〜50km : 57'15
50〜60km :1:26'56(カップラーメン休憩)
60〜70km :1:19'07(バテ気味)
70〜80km :1:19'40(馬越峠)
80〜90km : 56'05
90〜100km:3:17:08(昼寝)

13時間11分19秒
576位 / 985人中(順位で見ると意外といい)

■レポート登場人物の結果

★100kmの部
T所さん:9時間16分42秒(24 / 985)
K田さん:9時間47分35秒(47 / 985)
Y木さん:10時間24分5秒(86 / 985)
O澤親分:11時間3分18秒(8 / 112)※女子
さとしさん:11時間3分58秒(148 / 985)※アンパンマン
カタヒくん:11時間34分59秒(208 / 985)
篠さん:11時間35分23秒(209 / 985)
K選手:11時間40分27秒(225 / 985)
いたきちさん:11時間52分14秒(14 / 112)※女子
ひろっち:12時間23分40秒(357 / 985)
サンタさん:12時間44分58秒(442 / 985)※デカフォレスト
私:13時間11分19秒(576 / 985)
M澤さん:残り2kmでタイムオーバー回収
iwakenさん:76km付近で回収

★42kmの部
ユーコーさん:5時間12分56秒(72 / 190)
natsucoさん:5時間13分5秒(14 / 79)※女子

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