熱気球フライト
2009/07/26(日)
7/25(土)19時に青木湖キャンプ場に到着。今日は購入したテントのテストをするためテントサイトでテント泊するのが目的。事前に管理人N澤さんに「テントサイトに空きあったら使わせてくださーい」とメールしておいた。青木湖キャンプ場ではいつも大変お世話になっています。本来なら自分が青木湖に行く時はキャンプ場のお客さんに星解説とボートでホタルを見に行くツアーに出るのだが今年は大阪の仕事がどうなってしまうかわからなかったので大町の梅さんに代役をお願いしてあります。テントを設営してから、ガイドから帰って来た、梅さん、A山さん、H本さん、管理人N澤さんと「お久しぶり〜」の雑談。そして今年青木湖のイベントに新しく熱気球フライトを加えるためにN澤さんとH本さんで弟子入りしていたプロの熱気球パイロットのM上さんとは「初めまして」。
熱気球のM上さんは日本ランキング1位のパイロットだそうです。熱気球の競技とはいくつか指定されたポイントに飛行しながらマーカーを落としてポイントのどれだけ近くにマーカーを落とせたかで得点が決まります。1回の競技で3〜5のポイントにマーカーを落とすそうです。熱気球は動力がなく自分でコントロールできるのは上下動のみ。行先は風まかせです。そのため競技の前に風船を上げて地上から1kmくらいの範囲までの風向と風速を観測して戦略を立てるそうです。マーカーを落とす際には高度を下げたほうがポイントのすぐそばに置くような形で確実に点数を取れますが速さを問われる場合もあるので上空からマーカーを落とすことも多いそうです。以前出場した大会で海外選手が爆撃機の爆弾投下時の換算表を使って上空1kmさらにポイントの1km手前からマーカーを投下しポイントからわずか20mに落としたことがあったと熱く語ってくれました。

M上さんは自分のサハラマラソンの話を聞いて「以前テレビで”すごい!”と見ていたレースに出場した人が、ここに!」と感心されていましたが日本ランキング1位のほうが相当すごいです(日本一のパイロットですから!)。青木湖キャンプ場では毎年のように新しいアクティビティを考えて実行に移しているので特技を生かしてキャンプ場に関わる人が毎年増えていくので面白いです。自分も最近は自分のレース優先にしてしまっていますが末席に置いといてほしいです。H本さんが「明日の朝、大町に熱気球上げに行くので一緒に来ませんか?」と誘ってくれたので行くことにする。夜は先日購入したモンベルのドーム型ツェルト(超軽量ポール入れて780グラム)で宿泊。広さ問題なし、中で座って天井に頭がつかえず作業することができる。明け方雨が降ったみたいだけどテント内が濡れることもなく問題なし。(テントネタはこれだけ)

朝6時すぎに青木湖キャンプ場を出発し大町温泉郷の近くの空き地へ。ここで熱気球の準備をしてお客さんを待ちます。なぜこんなに朝早く気球を上げるのかというと夏場は日が高くなると気温が上がって熱気球が上がりにくくなるため早朝や夜になってしまうそうです。(気球の準備の様子は下でまとめるとして)今日のお客さんは3組来ました。早朝からの仕事の割にお客さんが少ないので今は割に合わない仕事のようですが今年から始めたことなのでPRを兼ねて広報している時間内にはスタッフだけでもフライトをしているそうです。気球は安全重視でロープで係留し上空30mくらいのところでふわふわしているのですがお客さんはとても喜んでいました。そしてお客さんが乗り終わった後で乗せてもらいました。
■ステップ1

「ゴンドラ(人が乗るところ、バーナーも付いている)」「気球本体」「送風機(インフレーター)」をセッティングしやすいように地面に並べます。最初に風向きを調べて気球の頭が風下になるようにします。気球本体は直接地面に置くと生地が痛むのでブルーシートを敷きその上に載せます。気球を係留するためのロープをゴンドラに付け広場の四隅の木や車に固定します。ゴンドラも気球本体も非常に重たいので重労働です。(ホントに飛ぶのかっていうくらい)気球本体を膨らみやすいようにブルーシートの上に広げます。
■ステップ2

インフレーターで気球本体に風を送り込み膨らませていきます。膨らませながら気球の頭をマジックテープで張り合わせていきます。気球の頭は高度を下げる時に熱い空気を抜くために隙間ができています。写真は気球の頭のほうから覗き込んでいます。向こう側から空気が送り込まれています。
■ステップ3

気球の頭を張り合わせ膨らんできたところ。巨大すぎて化け物のようです(笑)
■ステップ4

ある程度膨らんだらバーナーで火炎放射して気球の中の空気を温めていきます。
■ステップ5

中の空気が温まると気球が立ち上がってきます。やっぱり化け物のような巨大さです。
■ステップ6

人が乗り込みます。人が乗り降りしているときにはみんなでゴンドラを押さえて離陸しないようにします。特に一度フライトした後で着陸して人が乗り降りする際は、1人降りたら1人乗るという感じで交代しないと、気球が温まっているので軽くなったとたんに離陸してしまいとても危険です。
■ステップ7

上空を気持ちよくふわふわしています。ロープで係留しているのでバーナーを焚き過ぎると勢いよく上昇した後ロープに引っ張られて大きく揺れます。今回は1か所に係留していますが、いつかフリーでフライトするときに乗ってみたいです。安全面から今はやっていないけど、H本さんが十分な経験を積んだらフリーでフライトできるかも。
■ステップ8

フライト中の気球内部。カラフルです。ときどきバーナーで空気を温めないと高度が下がってきます。
■ステップ9

北アルプスをバックにフライト中。気球の準備から参加するとより楽しいのでお客さんとして搭乗する場合も集合時間よりも少し早く行ってスタッフのお手伝いをするといいかもしれません。
■ステップ10

フライトがすべて終わったら着陸して熱くなった気球内部の空気を抜いていきます。終了するときもブルーシートを敷いて、その上に気球が倒れるようにロープを引っ張ります。重たいので綱引きのように引っ張らないと風にあおられたりして違う方向に崩れ落ちそうになります。ここから先の後片付けはまた重労働です(笑)

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