立山登山スキー (室堂〜一ノ越山荘〜雄山山頂〜室堂) 2003/05/17(土)
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今回の目的は立山(室堂周辺)でスキー滑走。ただし、現地の様子が良くわからないため軽装で
行く。噂に聞いたスキーバスで山を登って滑って、またバスで登るということができることを期待。
車を立山駅の無料駐車場に置いて、朝9時の立山ケーブルカーで立山駅から美女平へ上がる。
乗車券は「立山駅〜室堂」の往復で\4190。乗車券を買うときに、スキーバスについて聞いたら、
今年はもう終了しているということだった。
ケーブルカーには、荷物を載せるための貨車が付いていて、スキー板など大きいものは駅員に
渡して貨車に積んでもらう。ケーブルカーに乗っている間の観光案内によると、この貨車は
黒部ダムを作るときに資材を運ぶために使ったとのこと。
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ケーブルカーに乗車して7分で美女平駅に到着。ここで、室堂行きの高原バスに乗り換える。
高原バスに乗るときは、長いスキー板やボード、10kg以上の荷物は300円払ってバスに積んでもらう
ことになるが、ショートスキーだったので持ったままバスに乗ることにする。バスは40分間隔なので
バスを待っている間、同行しているI氏と「雪の大谷」のパンフレットを見つつ
「この谷をエアで飛び越えたら・・・」などと話していると、近くにいたおじさんが
「昔はボーダーがエア台を作って飛び越えたりしていたけど、今は2車線分谷を作っているから無理」
と言っていた。1車線分でも失敗したら谷底(アスファルト)に落ちることになるので絶対に
飛びたくないと思った。
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高原バスで室堂まで50分程度。美女平付近(標高1000m弱)には、ほとんど雪がなかったが
登っていくにつれて雪が多くなっていく。途中、巨大な木や滝が見えるところでは、バスを徐行させて
観光案内をしてくれた。室堂付近にくると噂の雪の大谷を通過。5月中旬だというのに、雪の壁が高く
そびえたっている。4月の開通時は壁の高さは10m以上あるらしい。室堂の標高は2450m。
室堂に到着して、まずは雪の大谷を見に行った。大谷の周りにも十分に雪はあるのだが、
よく見ると大谷のところだけ異常に雪が多いので、道路を掘り出すためにどけた雪で人工的に
作っているのかもしれない。
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室堂で早めの昼食にする。カレーが\1400、ピラフが\1200と少々高めだが山の上なので
仕方のないところ。食事のあと、スキーはリュックに装着した状態で室堂を出発。
スキーヤーやボーダーが思い思いの方向に登っていくので、どこに行こうか迷ったが、
ちょうど通りかかったクロスカントリースキーヤーの後をついて行くことにする。
途中でI氏から「歩きにくいから板を履こう」と提案があり、しばらくの間は、ほぼ平らなので
板を履いてみるが、ショートスキーでストックを持っていなかったこともあり、うまく移動できない
ので、登山靴に再度履き替え地道に歩いて行くことにする。そうこうしている間にクロスカントリー
スキーヤーは行ってしまった。
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とりあえず、一ノ越の山小屋まで行ってからどうするか考えようと思っていたが、ひときわ大きな
山があり雪も上部のほうからつながっているようなので「あそこから滑ってきたらかっこいいなー」と
思ってみていると上から数人滑ってきたので、やはり自分も山頂まで行きたいと思いはじめる。
一ノ越の山小屋はだいぶ近づいていたが、I氏はかなりつかれた様子。ペースダウンしたI氏よりも
一足早く一ノ越へ。
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一ノ越付近まで登ってきて気がついたのだが、板を持たずに登山で来ている人よりも板を
持ってきている人の方が圧倒的に多い。蟻の行列のように進むスキー&ボードの集団を目撃。
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一ノ越から室堂方面へ下りていくスキーの集団とすれ違う。ほとんどのスキー、スノーボーダーは
ここから滑って下りるようだ。一ノ越の標高は2700m。
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I氏が到着するのを待つ間、一ノ越の山小屋の登ってきたほうと反対側を見てみる。
室堂から登って黒部ダムまで滑れるコースがあると聞いていたが、ここがそのコースらしい。
しかし「雪が融けて川が渡れないため今は滑れない」と立て札があった。しばらくするとそっちの方に
滑って下りていく集団がいた。また登って戻ってくるのだろうか?
この方向の20kmくらい先は大町市があり、そっちから見えている山が見えているはずなのだが、
山の形は判別できなかった。良く見ると南東の方角には槍ヶ岳らしきものが見えた。
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しばらくしてI氏が到着。山荘でジュースを買いしばらく休憩。休憩中に寒くなったので長袖シャツの
上にトレーナーを着る。少ししてから山頂に出発しようと思ったが、I氏は山頂はちょっと無理そうと
いうことで、一人で山頂に向かい山頂についたら電話して下で合流することにした。
(携帯の電波は入っていた)
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一ノ越からの登りにはほとんど雪がなく、ごつごつした岩だらけの登山道になった。
かなり急な登りで場所によっては手も使ってしっかり三点支持しないと転落しそうな場所もあった。
だいぶ空気が薄くなっているらしく、少しの間登ったらちょっと休むということを繰り返しながら
登っていく。振りかえって一ノ越を見ると山小屋が足の下に見えるような感覚だった。
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途中で雷鳥(と思われるもの)と、そっと写真を撮るおじさんを発見。こちらもそっと近づき、
雷鳥とおじさんの写真を撮る。写真でみると雷鳥は岩に同化して良くわからない。
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一ノ越から1時間程度で雄山の山頂に到着。標高は3003mだった。
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山頂のちょっと下の三角点が設置してあるところで、I氏に電話する。携帯の電波は入っている
ことになっているが、電波が弱いらしくうまく繋がらなかったり、繋がってもよく聞こえなかったり
したが、とりあえず数分後に滑降を開始することを伝えて、雪のあるところへ移動して滑降の準備をする。
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スキーを履いて滑降開始。普通のゲレンデではなかなかないような急斜面があったり、
岩が出ていたり、クレパスがあったりするので注意してゆっくり降りる。
それにトータル2時間半くらいかけて登ってきたのに数分で降りてしまったらもったいない。
途中でI氏から電話があったので途中で止まって電話で話す。I氏は待っている間に反対側の
山を登っていたらしく、「正面に居る!」というので電話を終えてから、向かい側の斜面を
良く見ると山の中腹にI氏らしい人影を発見。
そういえば、電話中に電話の声と時間差でI氏の話している声が生で聞こえていた。
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雄山の急斜面を降りきって斜度が緩くなってきたところから勢いをつけて滑走する。
室堂に戻るときに最後少し登っているので、最後に登る量を少なくするために足でこぎながら
室堂の左側にある山に登るような感じで進む。なんとかスキーをはずさずに室堂まで滑って
戻ることができた。帰りのバスまで少し時間があったのでスキーをはずしてから、売店を見たり
して休憩した。微妙に高山病になっていて頭痛がしていたので帰りのバスでは熟睡。
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【服装について】
室堂の気温は、朝7時で1℃を観測したとのことで昼間でも10℃程度。日が当たっていれば動いていると
かなり暑く、Tシャツ+長袖シャツで十分。ただ休憩時には体が冷えるためトレーナーなどもう一枚
長袖が必要。また、今回は天候が悪くなったときのことを考えて、登山用のレインコートを持っていった。
靴は登山靴(軽登山でOK)でないと厳しそう。スキーブーツで雪のない岩場を登るのは無理。(危険!)
【あったほうが良いもの】
軍手(岩場を登るときなどに重宝する)、サングラスorゴーグル(紫外線対策)、日焼け止め(日差しが強い)、
ストック(平地やちょっとした登りで使いたい、岩場の上り下りにも使える)
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