伊豆アドベンチャーレース トレーニングキャンプ
2004/05/22(土)〜23(日)
伊豆アドベンチャーレースのトレーニングキャンプに参加した。基本的には伊豆アドベンチャーレースに 参加を希望する人のための講習会だが、「いつか出場したい」という人も多く初級・中級クラスと 上級クラスと2クラスにわけておこなわれた。実際に伊豆アドベンチャーレースに出場するのは 上級クラスの人がほとんどと思われる。伊豆アドベンチャーレースはコース設定など、かなりハードなので そうそう出場できるものではない。(今年は3日間(夜も)総距離250kmのレースだそうです) 朝8時から開会式。夜中移動してきた人がほとんどで、たぶんみんな寝不足状態。
自分の参加する初級・中級クラスは人数が多いのでさらにAグループとBグループに分かれて 講習が行われる。初日はMTBとナビゲーション。まずは松崎海岸から牛原山へMTBで移動開始。 牛原山の登りは坂がかなりきつく思いっきり前傾姿勢でハンドルを上から押さえつけないと 前輪が持ち上がってしまうのではないかというくらいだった。なんとかMTBから下りることなく 山頂へ到着。
MTBの講習。まずは丸太越えの練習。太さの違う3本の丸太が置かれて、そこをMTBで乗り越える 練習。重要なポイントは前輪を持ち上げるときに腕で力を入れてハンドルを引き上げるのではなく 後ろに体重移動して前輪を持ち上げて丸太に乗せ、前輪が越えたら前に体重移動して後ろを 越えさせるようにする。理屈ではわかってもどうしても腕の力で持ち上げてしまうのだった。
次は山道走行。丸太の階段などがある場所は、なるべく楽なラインを選んで走行するようにと いうことだった。目線はなるべく遠くに持っていって足元を見ないようにというのが重要らしい。 スキーのコブ斜面のアドバイスと一緒だなと思った。(でも、できないんだけど) MTBが初めての自分にとっては一番厳しいところだった。雨上がりで地面が濡れていて滑るので かなり怖い。急斜面のところはMTBから下りて通過。本当はそれじゃあ練習にならないが、 もうちょっとMTBに慣れてからチャレンジということで。最後に林道の砂利道でコーナリングの 練習。こちらは無難に対処できたと思う。
MTB講習後、昼食。初級・中級クラスの人たちはチームで参加しているのではなく 個人で参加している人が多いということがわかった。まだチームが決まっていない人も多く トレーニングキャンプで仲間やチームメンバーを見つける目的の人も多いらしい。 自分はマラソンランナーってことで「どのくらいのタイムで走るんですか?」と聞かれて 答えたら、「おおっ、速い」っていう反応が返ってきたので少し安心(笑) アドベンチャースキルはまだ低いというより初心者なので、ひとつくらい他のアドベンチャーの 人たちと勝負できるものがほしい。でも、アドベンチャーの人だって速い人は自分よりも 速いし、長時間動き続ける能力ではまだまだ全然かなわない。
午後はナビゲーション講習。アドベンチャーレースではナビゲーションが一番重要だと思うので より気合を入れる。ナビゲーションが下手だと迷子(遭難とも言う)になってしまうので。 初級・中級クラスなので講師の人と一緒に指定のポイントを追いながら解説してもらうような 形式で講習がおこなわれた。3月にもナビゲーション講習を受けているので、少しは地図も 読めるようになっているので、講師の解説も理解しやすい。ルートをたどって行くと先行していた グループが戻ってきて「2人すれ違った?」と聞かれた。先に2人戻ったらしいのだがすれ違っていない ということは、ルートを間違えて別のほうに下山しているということだ。先行グループの講師が おそらく間違ったと思われる方角に行って大声を出して呼んだら、いなくなった2名が現れた。
さらに少し進んでから、スタート地点に戻ることになる。戻ろうと思って振り返ると、今歩いてきた ばかりのルートがわからない。主尾根の脇から上がってきたために振り返ると主尾根のラインが 目に入るのでどこから上がってきたのかわからなくなっているらしい。ここで下りる方向が ずれてしまうと違う方角に下りていって遭難・・・ということになる。今回は講師がいるから 問題ないのだが、慎重に方角と地図を見比べてみる。本当に慎重にやれば間違えた方角に行っても すぐに間違いに気がつけるので、地図を見たときに間違えやすそうなポイントを見抜けるように なることが重要とのこと。伊豆アドベンチャーレースだと夜もナビゲーションして進むけど 真っ暗な中でナビゲーションなんて当分無理だよなと思った。(明るくてもわからなくなるのに) ナビゲーションのスタート地点にMTBを置いてあって荷物をまとめたらMTBで下山するのだが、 トランジットに入る前に、次のポイントで何をしなければいけないのか考えながら移動すると 装備の変更などがうまくいくというアドバイスもあった。
MTBで下山開始。当然?舗装路など使わず山の中の細い道を降りる。一人ずつ順番に間隔を 空けて下りていくのだが、待っているときに道とはちょっと違う場所から「落ちました〜」という声。 どうやら道から滑落したらしい。(それにしては冷静な声だったが) 講師の人は「自力で上がってくださーい」と大きな声で答えていた。アドベンチャーレーサーは 自分の面倒は自分でみなければいけないのだった。自分は道が細いところや急なところはMTBから 下りて歩いた。松崎海岸に戻って大急ぎで着替えてから次の座学のため「生涯学習センター」に移動。
スタッフの方が用意してくれた弁当で夕食にしてから夜の講習開始。座学の内容は「ファーストエイド」。 ケガの応急処置のやりかた、動物対策(すずめばち、まむし)、心肺蘇生法実習と"命がけ"で遊んでいるんだ というのを実感させる内容。寝不足なので寝そうだなーと思っていたが、眠くならなかったし、 他の人たちも真剣そのものだった。命がかかっているからね(笑) 21時過ぎに民宿"天野"に到着し、ようやく風呂に入ってさっぱりする。寝る前に同室の2人といろいろ 話をして連絡先を交換。アドベンチャーレースはチーム戦でメンバーが足りないとかもあるから なるべくいろいろな人と交流を持っておくのがいい。勉強にもなるし、刺激も受けれるし。 それに競技人口が少ないから、またどこかで会うし(笑)
朝6時に起床。6時半から朝食。朝食のあと宿の前の水道を借りてMTBを洗う。泥だらけのまま 車に積むのは、さすがにちょっと抵抗があるので。7時半ころ松崎海岸に到着して車にMTBを積む。 それから今日の競技の準備。シーカヤック講習のあと、そのままカヤックで懸垂下降の場所まで 行くので両方の準備をして荷物をザックに詰める。シーカヤックは初級・中級クラスのなかで さらに初めての人と、やったことがある人のグループに分かれて実施になった。自分は湖で ある程度カヤックに乗っているが海は初めてなので一応初めての人グループに入る。
シーカヤック講習の内容は、湖でリバーカヤックをやったときに習った内容とほとんど同じだった ので、いい復習になった。今回のトレーニングキャンプの中では最も余裕を持って参加できる 種目だった。一通りの漕ぎ方と転覆時の助け方をやってから懸垂下降地点へ移動する。 今までは湖でカヤックをしていたが、海はすごく開放感があって違う楽しさがあるなーと思った。 天気は曇りだったが、晴れていればさらに良かっただろうな。懸垂下降地点の近くに洞窟が あったのでカヤックで入ってみたりした。懸垂下降の場所に上陸して岩場を登った展望台の ところで昼食。この展望台から浜に向かって懸垂下降することになる。
懸垂下降スタート。朝、シーカヤックの前にロープの通し方など事前に習っておいたのだが、 いまいち良く覚えていないので順番を待ちつつもう一度教えてもらう。間違ったことやって 転落したら最悪だ。練習とはいえ懸垂下降する崖の高さは結構あって、おそらく15〜20m くらい。少し下りたところからほとんど垂直の崖になっているが、そこまで行って 下を見たら「うお!」っとちょっとびびった。高いところは好きだけど、そこからロープで 下りるとなるとかなり緊張する。体を壁に対して垂直にして足で崖に立って下りていくような 感じ。しかし、崖の下のほうはえぐれていて足を着けれなかったので宙吊り状態でロープを少し ずつ繰り出して下りる。足が崖に着かなくなるとロープが回りだすのがちょっといやだった。
懸垂下降するのは一度に3人ということもあって結構時間がかかるので2回下りて終了。 2回目は精神的に余裕も出て緊張とかはあまりなく楽しめた。もうちょっとやりたかったなという 感じがあった。単に懸垂下降するだけならば、人工の壁とかで練習できるが、やっぱり本物の 岩場で高いところから下りたほうが気分も出るというものだ。
最後に松崎海岸へシーカヤックで戻る。講習中はパドリングの練習ということで舵(ラダー)は 使わなかったが帰りは舵を使ってみることになった。足でペダルを踏んで方向を決めるので パドルはただ漕いでいればいいのだが、漕ぐときの力加減で方向を調節するくせがついているので 舵のありがたみがいまいち感じられなかった。松崎海岸到着後、みんなで海岸のゴミ拾いをして から閉会式。16時半ころ終了。

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